有望な経営者が、社員に疎まれ「孤独な人」になっていくのは何故なのか?
ビジネス書を中心に1冊10分で読める本の要約をお届けしているサービス「flier(フライヤー)」(https://www.flierinc.com/)。 こちらで紹介している本の中から、特にワンランク上のビジネスパーソンを目指す方に読んでほしい一冊を、CEOの大賀康史がチョイスします。 【画像】上司による「害のある」フィードバックの特徴 今回、紹介するのは『経営中毒 社長はつらい、だから楽しい』(徳谷智史、PHP研究所)。この本がビジネスパーソンにとってどう重要なのか。何を学ぶべきなのか。詳細に解説する。
社長の孤独の本当の意味
経営者に対して皆さんはどんなイメージを持っているでしょうか。メディアで謝罪会見を行う様子や、新製品を発表する姿をイメージする方もいるでしょうし、スタートアップのピッチコンテストでプレゼンテーションをしている様子が浮かぶ人もいるでしょう。 実際には自社の社長に対して、いいイメージを持たれている人の方が少ないように思います。直接社長に接している人であれば、無理難題を突き付けてくる人、とにかく機嫌の悪い人、会議で威張っている人、というところでしょうか。あるいは、遠くにいてあまり自分の仕事とは関係がない人なのかもしれません。 本書を読めばそんなイメージは変わるでしょう。経営者は、実は日々誰にも相談できないことを悩み、一つ一つの意思決定の重さに恐れを感じ、社員とその家族への責任を背負い苦しんでいる、ということに気づきます。もし読者が経営者なら、よくわかるとうなずきたくなるシーンが多く描かれているでしょう。 本書『経営中毒 社長はつらい、だから楽しい』は、著者による人気のポッドキャスト番組「経営中毒 ~だれにも言えない社長の孤独~」の内容をもとに、書籍用に体系的にまとめられたものです。 経営者であればよくある経営課題の対策事例集として、社員の人であれば経営者の仕事をよりクリアに想像できて少し社長に優しくなれる、そんな珍しい本だと言えます。