越前和紙と漆芸、独自の世界観 各国作家36人の作品展示
世界各国の漆芸作家が越前和紙を素材に使った作品の展示会が、福井県越前市いまだて芸術館で開かれている。和紙と漆のコラボで作家独自の世界観が表現され、伝統工芸によるアートの新たな可能性を示している。8月16日まで。 越前市が「世界の漆芸作家36人による越前和紙×漆芸 令和の36歌仙」と題して企画し、2019年の県事業で制作された作品を展示した。 日本や中国、フランスなど11カ国・地域の漆芸作家36人が、数種類の中から選んだ1枚の和紙に、さまざまな形で漆を施して作品に仕上げている。泳ぎ回る魚の描写や球体が宙に浮かぶデザインなど幅広い表現が見られる。作者が作品への思いを込めた詩や短歌が添えられている。 10日には漆を使った版画を制作するワークショップを午後1時からと同3時から開く。市文化創造みらい会議の座長で漆芸作家の三田村有純東京芸大名誉教授らが講師を務める。三田村さんの講演会は11日午後1時半から、市あいぱーく今立で開かれる。