ヒューマノイドによるアート、初めて競売に 「AIの父」肖像画
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【10月17日 AFP】人工知能(AI)を用いたヒューマノイド(人間型ロボット)が描いた絵画が来月、ロンドンで初めて競売に出品される。競売大手サザビーズ(Sotheby's)が16日発表した。 出品されるのは、「Ai-Da」と呼ばれるヒューマノイドが描いた作品で、題名は「AIの神(AI God)」。現代コンピュータ科学の父の一人と称される英国の数学者アラン・チューリング(Alan Turing)の肖像画だという。落札価格は10万~15万ポンド(約1900万~2900万円)と予想されている。 「Ai-Da」は人間の女性に似せて製作されたロボットで、動作にはAIアルゴリズムが用いられ、目にはカメラ、手には義肢のバイオニックハンドを備えている。「Ai-Daロボット(Ai-Da Robot)」スタジオの創設者でギャラリーオーナーでもあるエイダン・メラー(Aidan Meller)氏が、英オックスフォード大学(Oxford University)、バーミンガム大学(Birmingham University)の専門家らの協力を得て完成した。 メラー氏によると「Ai-Da」が描いた肖像画では、チューリングが、1950年代の段階ですでに警告していた「AIの管理において直面するだろう困難」が表現されている。 2022年には、英国の野外音楽フェス「グラストンベリー・フェスティバル(Glastonbury Festival)」に出演したビリー・アイリッシュ(Billie Eilish)さん、ダイアナ・ロス(Diana Ross)さん、ケンドリック・ラマー(Kendrick Lamar)さん、ポール・マッカートニー(Paul McCartney)さんらの肖像画を描いている。(c)AFPBB News