北海道・旭川の養鶏場で高病原性鳥インフル確認 4万4千羽殺処分開始
北海道は12日未明、旭川市の養鶏場で高病原性とみられる鳥インフルエンザの感染を確認し、この養鶏場で飼っている採卵鶏約4万4千羽すべての殺処分を始めたと発表した。鳥インフルエンザ発生による養鶏場での殺処分は10月の胆振管内厚真町の肉用鶏以来、道内で今季(10月から翌年9月)2例目。上川管内の養鶏場での確認は、これまでで初めて。今回の殺処分は13日に完了する予定だが、道内の採卵鶏の1%未満のため、道は「直ちに卵の価格に影響は出ない」としている。 道によると、11日朝に養鶏場から「複数の鶏が死んでいる」との通報を受けた上川家畜保健衛生所(旭川市)が、簡易検査でA型インフルエンザ陽性を確認。道は11日午後7時から開いた対策本部会議で防疫計画を決定し、鈴木直道知事は「迅速な防疫措置に全力を挙げ、万全の体制を整えるようお願いする」と述べた。 簡易検査に続いて遺伝子検査が行われ、11日午後10時に陽性が確定。これを受けて国が高病原性鳥インフルエンザの「疑似患畜」と判定し、殺処分が正式に決まった。 拠点となる旭川市総合防災センターには11日午後11時45分ごろ、防疫衣や手袋などの資材を積んだトレーラーが到着。12日午前0時45分ごろ、道職員ら計60人が同センターを出発し、午前1時10分すぎから現場に順次到着し、作業に取りかかった。殺処分は13日に完了予定。埋却や清掃、消毒は18日まで続く見通しだ。