意外性ある構成で魅了 和力が地元公演 ユーモラスに「音舞語り」【長野県阿智村】
長野県阿智村在住の舞台芸能師、加藤木朗さん(57)が4日、邦楽グループ「和力」の飯田公演「2024紅打逃げ 音舞語り三昧」を飯田市の飯田人形劇場で開き、物語を音楽と語り、舞踊で表現する和力ならではの舞台作品「音舞語り」の新作で魅了した。 オープニングでは加藤木さんとメンバーの木村俊介さん(笛)、小野越郎さん(津軽三味線)が、意表を突いて客席の通路から登場。加藤木さんが「皆さまに明るい夜明けが舞い込むように」と「鶏舞」を披露した。 木村さんによる篠笛の独奏、小野さんによる津軽じょんがら節の即興演奏、3人による合奏の間には、ユーモラスな寸劇や朗読があり、加藤木さんが主宰する「地力塾」の平澤久美子さん、櫻田真央さんを加えた5人で笑いを誘った。 最初の場面では狂言的な節回しでやりとりしていた加藤木さんと平澤さん、櫻田さんが、一転して現代口調の撮影監督とクルーになり、来場者にも演技を求める斬新な演出で盛り上げた。 その後も出演者が新聞記者、ニュースキャスターにふんして、改作した昔話を軸にした物語を演じ、要所では本格的な邦楽演奏で魅了するメリハリの利いた構成とした。 2部では三遊亭圓朝作の怪談牡丹灯籠を和力風にアレンジして好演した。 公演の模様は年末年始をめどにオンライン配信する予定。6日には名古屋公演を開く。