ガールズバーで「右手がないの、かわいいね」「写真を撮らせて」と…“生まれつき右手がない”義手ギタリストの女性(29)が語る、知られざる“欠損フェチ”の世界
「ギタリスト探してるんだけど、バンドで弾きませんか?」いきなりプロとして活躍
――ギターの授業では、右手のことを言われたりは。 Lisa なにも言われなかった。オープンキャンパスがあって、そこでギターを背負って授業の見学に行ったんですよ。で、田中さんと斉藤さんの前でX JAPANの曲をバリバリ弾いて。右手のことは見てはいるんだけど、まったく触れることもなく「うまいね」みたいな。
――バンド活動は、高校に入ってからですか。 Lisa そうです。中学ではバンドをやってなくて。高校では、女子だけのバンドで学園祭に出たくらいで。で、卒業してからは、インフルエンサーのはしりみたいなことを始めたんです。 ブログをやったり、いろんなファッション・スナップに出たりするなか、プロフィールに「ギター弾いてます」って書いたら、「ギタリスト探してるんだけど、バンドで弾きませんか?」と誘ってくれた人がいて、バンドに入って。 ――いきなりプロに。 Lisa そうですね。ライブハウスにポーンと出て、月に3本か4本かライブをやってました。
「どういう世界なんだろう」欠損バーで働くようになったワケ
――「欠損バーで働いてた」とのことですが、そのバーは新宿にある「ブッシュドノエル」ですよね。身体の部位を欠損した女性が働いている店ですが、どういった経緯で働くことに。 Lisa 2019年かな。「Moth in Lilac」というバンドをやってたんですけど、活動休止になって。その直前にテレビの番組に出たときに、欠損バーを運営する人と知り合いになったんです。 その方は、義手や義足、四肢欠損、目のない子とか、そういった子が普通にガールズバーとしてお客さんとコミュニケーションできるような場所を作りたかったと言っていて「いいんじゃない」って思って。 あと、「どういう世界なんだろう」っていう好奇心もあったので、「ゲスト的な感じで、1回お店に出させてもらってもいいですか」ってコンタクトを取ったのかな。 ただ、私の場合はバンドが活動休止になったけど、ファンに会える場所が欲しいなとも考えていて。自分でどこかに場所を借りてやっても良かったんですけど、欠損バーで働いてファンに来てもらったほうが手っ取り早いなって。そうすれば、お店としてもお客が増えるわけだし。そんな気持ちで働かせてもらうようになったんですね。 ――働いてみて、どうでしたか。 Lisa 私が思ってた以上に、欠損であることを重く受け止めている子が多くて。私はまったくそういうのがなかったから、場違いとまでは言わないけど「あ、ごめんなさい……」という気持ちになりましたね。
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