もし日本版『ジョーカー』が作られたら…主役を演じてほしい俳優は?(5)炎上間違いなし…クセ強演技再び?
アメコミが生んだ最大のアンチヒーロー・ジョーカー。これまで『ダークナイト』(2008)『ジョーカー』(2019)といった作品で、名だたる名優がジョーカーに扮し、話題を集めてきた。今回は「日本でジョーカーを演じるなら誰がハマるのか?」をテーマに5人の俳優をセレクト。想像力の羽を広げ、深掘り考察していく。第5回。(文・shuya)
香川照之
日本が誇る名バイプレーヤー香川照之。2022年に発覚した不祥事によって、未だ映像の世界への復帰は叶っていないものの、アクのある演技は唯一無二。「倍返しだ」というセリフが社会現象となったドラマ『半沢直樹』(TBS系)シリーズでは、実際に倍返しを食らう大和田常務を文字通り怪演。歯ぎしりをしながらゆっくりと土下座をする姿は、観る者をスカッとさせると同時に、誇張された芝居は爆笑をもたらしさえした。 また、映画『クリーピー 偽りの隣人』(2016)で演じた、狂気を内に宿した奇妙な隣人役も素晴らしかった。悪役を演じる香川の演技は、観る者に恐怖をもたらすと同時に滑稽な印象を与えるという点で、他の俳優にはない魅力を持っている。ジョーカーというキャラクターには、怖がっていいのか、笑っていいのか、リアクションに困るようなところがあり(とりわけジャック・ニコルソンが演じたジョーカーに顕著)、香川の芝居との親和性は高い。 もし日本版ジョーカーの制作が決まり、香川がキャスティングされたら、物議を醸すことは必至だろう。気骨のあるプロデューサーが現れるのを待つしかない。 (文・shuya)
shuya