「栄養成分表示の読み方解説」どこを見て何をチェックすればいいの?管理栄養士が解説します!
栄養成分表示の活用方法
【1】2つの食品で迷ったときに見比べる 商品によって、似たような商品でも含まれている栄養素が異なります。どちらを購入するか悩んだ場合の一つの選び方として、栄養成分表示を比較するのもよいでしょう。自分が気になっている栄養素をチェックして、望ましいものを選ぶために活用してみてください。 その際に注意してほしいのが、表示の単位が揃っているかどうかです。 例えばAの商品は表示単位が「100gあたり」、Bの商品は「1食(80g)あたり」となっている場合だと、単位の量が異なるのでどちらかにそろえてから比較しないといけません。見比べる際は、必ず確認してみてくださいね。 ♦️健康のために「増やしたい?減らしたい?」 自分の体の状態をどうしていきたいかをもとに、どの栄養素を増やしたいのかもしくは減らしたいのかを考えます。それをもとに栄養成分表示をチェックして、食品を選びましょう。 例えば肥満が気になる方の場合、やはりエネルギー(カロリー)の摂取量と消費量のバランスがとれているかどうかがポイントになります。体重を減らしたい場合は消費量を増やすか、摂取量を減らす必要があるため、普段食べているエネルギー量をチェックして、よりよい方向になるよう食品を選択できるとよいです。 炭水化物、脂質、たんぱく質の量のバランスについてはこちらの記事でも解説しているので、参考にしてみてください。 また、日本人は食物繊維の摂取が少ないことが分かっており、生活習慣病予防の観点からも食物繊維は摂取量を増やしていきたいものです。食物繊維の量が多いものをなるべく選ぶようにするために栄養成分表示を確認してみてくださいね。 数値を見慣れてくると、エネルギー以外にも「脂質が多すぎない?」「この食品はたんぱく質が意外と多いな」など、判断する材料が増えてきます。ぜひお買い物の際には栄養成分表示をチェックする習慣をつけてみましょう。 【参考文献】 ・消費者庁「栄養成分表示について」(閲覧日:2024年4月19日) ・東京都保健医療局 食品衛生の窓「栄養成分表示」(閲覧日:2024年4月19日) ・厚生労働省「『日本人の食事摂取基準(2020年版)』策定検討会報告書」(閲覧日:2024年4月19日)
宮崎 奈津季
管理栄養士・薬膳コーディネーター。介護食品メーカーで営業を2年間従事した後、フリーランスの管理栄養士に。料理動画撮影やレシピ開発、商品開発、ダイエットアプリの監修、栄養価計算などの経験あり。 現在は、特定保健指導、記事執筆・監修をメインに活動中。 HP:https://www.mnatsuki.com/ X:https://twitter.com/NatsukiMiyazak1 ※「崎」は正式には立つ崎(たつさき)です
宮崎 奈津季