パプアの地滑り、2000人超が生き埋めか 部族間抗争発生で救助活動にさらなる遅れ
先週パプアニューギニアで発生した大規模な地滑りによって、2000人以上が生き埋めになっている可能性がある。これはパプアの現地当局が26日にまとめたものを、国連が27日に発表した。 親族18人を失ったという人は、次のように語った。「私が立っているがれきと土の下には、家族18人が埋もれている。村には数えきれないほど多くの親族がいる。私はここの地主だ 助けに来てくれた皆さんに感謝する。でも遺体を収容できず、私は無力にもここで立ち尽くしている」 同国北部のヤンバリ村周辺で24日発生した土砂崩れによる犠牲者の数は、増え続けている。 地元メディアは27日、助けを求める叫び声を聞いた住民が、生き埋めになっていた夫婦を救出したと伝えた。だが現場が危険なことや遠隔地であることから、生存者発見の可能性は低いとみられている。 国連当局者によると、最初の掘削機が現場に到着したのは、発生から2日以上経った26日夜遅くだった。 また25日に発生し、少なくとも8人が死亡した近隣の部族間抗争の影響により、救助関係者は現場から約60キロ以上離れた場所に拠点を置かざるを得ず、救助活動を一層困難にしている。 土砂崩れから72時間以上が経過したが、住民たちは今もスコップや棒、素手でがれきを除去し、生存者の救助に努めている。これまでに6人の遺体が収容された。 NGOによると、被災地周辺では約4000人が暮らしていたとみられるが、同国で信頼できる国勢調査が最後に行われたのは2000年で、また多くの人々が山間部で暮らしており、人口を特定するのは困難だ。