“ふるさとの味”が消滅する? 漬け物や梅干しの生産農家の9割が廃業? 法改正で設備投資に高額な費用が!【大石が聞く】
きっかけは2012年、北海道で起きたO157による集団食中毒事件。 地元企業が作った浅漬けで、あわせて8人が亡くなりました。 ■元々の生産者には“補助金無し”…それでも「生きていくため」決断! (佐々木富子さん) 「『(衛生管理が)ちゃんとしたところでやりなさい』というのは、聞けば納得できるんですが、新規で何かを開業する人には補助金が出るんですが、『富子さんはもうやっているので、途中からはないんですよ』と言われてしまって…」 この法改正に対応するための補助金はなく、設備投資は丸ごと「自己負担」。 それでも佐々木さんは許可を取り、漬物作りを続けることにしました。 (佐々木富子さん) 「生きていくため。そうしないと食べていけない。何年も前から(農業から)加工品にシフトしていかなければいけないと思っていた。法改正は決断のタイミングをくれたという感じもある」 (佐々木富子さん) 「酒かすの上に一面に並べていく」 ウリ科の野菜カリモリを、地元の酒蔵、関屋醸造の酒かすにじっくりつけ込んだ自慢の粕漬け。 (大石アンカーマン) 「塩辛さがなくて、むしろ甘みがある。酒の風味が増す。これで(関谷醸造の)『空』をいきたいですね」 ■ふるさとの味は「地域の宝」…だから守りたい!続けたい! 食品衛生の向上を目指す今回の法改正…しかし、大きな影響が出そうです。 (大石アンカーマン) 「知り合いの農家さんでやめる人は?」 (佐々木富子さん) 「いました、何人か。それだけの投資をして作っても、『私1人であと何年できるの?』って思ってやめてしまう人もいる」 (佐々木富子さん) 「地域の宝だと思う。とくにこういう田舎ではそういう物が喜ばれて、道の駅などに寄ってくれるお客さんもたくさんいる。それがさみしい感じになると思う」 2024年5月23日放送 CBCテレビ「チャント!」より
CBCテレビ