【世界卓球】鋼の心臓を持つ19歳、高承睿が元世界2位にラストで勝利。チャイニーズタイペイがベスト8進出
師匠・荘智淵譲りの質実剛健な強さを見せた高承睿
5番を任された高承睿は、荘智淵が2008年に私財を投じて開校した「智淵卓球運動館」の出身選手。ベンチでも荘智淵がアドバイスをするなど師弟関係にあり、高承睿のプレースタイルも全盛期の荘智淵を彷彿させるフォアハンドの強さと安定したバックハンド、フットワークの良さがある。なにより遊びのプレーは一切なく、質実剛健な強さは師匠譲り。 ファルク戦では徹底して表ソフトを使用するファルクのフォア側にボールを集めて、ミスを誘った。特に効いたのが質の高いループドライブと唸るようなスピードドライブ。フォア面に中国ラバーを使う高承睿は、表ソフトが苦手にする薄くボールをとらえる「ちょりドラ」をファルクのフォア側に送り、ファルクはそれを最後まで芯をとらえたスマッシュができず、ミスを連発。「ガラスのフォアハンド」になってしまった。 19歳の高承睿にかけたチャイニーズタイペイと、32歳で豊富な経験を持つファルクにかけたスウェーデン。若手がベテランを押し切り、明暗がわかれる結果になった。