【世界卓球】鋼の心臓を持つ19歳、高承睿が元世界2位にラストで勝利。チャイニーズタイペイがベスト8進出
◇世界卓球2024(団体戦) 2月16~25日 韓国・釜山 パリ五輪団体戦出場がかかるベスト8進出をかけて行われた第2ステージ(決勝トーナメント)2回戦。第1ステージで日本に敗れたチャイニーズタイペイは、ヨーロッパチャンピオンチームのスウェーデンと対戦。エースの林昀儒が2得点をあげ、最後は19歳の高承睿が元世界2位の実績を持つファルクに快勝し、ベスト8に進出。今夏のパリ五輪団体戦の切符を手にした。 2月21日 ●男子第2ステージ 2回戦 〈チャイニーズタイペイ 3-2 スウェーデン〉 高承睿 -6、5、-7、-7 モーレゴード◯ ◯林昀儒 8、5、8 ファルク 馮翊新 -9、7、8、-5、-7 シェルベリ◯ ◯林昀儒 9、11、7 モーレゴード ◯高承睿 1、2、9 ファルク パリ五輪団体戦の出場を確定させるためにチャイニーズタイペイにとっては絶対に負けられない一戦だった。
一方のスウェーデンは、ファルクに続いてチームのエースに成長したモーレゴードも元世界2位で現在も世界トップクラスの選手。シェルベリもブンデスリーガの名門・デュッセルドルフでエース格の活躍を見せて各国の強豪選手たちから勝ち星を上げるなど戦力は充実しており、今大会でメダルが有力視されていたチームだ。パリ五輪団体戦の出場権は、大陸予選を兼ねたヨーロッパ選手権で優勝しているためすでに獲得しているが、五輪うんぬんではなくメダル獲得のためにこのラウンドでは負けられない。 この試合、両チームともオーダーに手を入れてきた。チャイニーズタイペイはエースの林昀儒と高承睿を2点使いし、3番には42歳のベテラン・荘智淵ではなく、21歳の馮翊新を起用。スウェーデンはモーレゴードをエースに起用し、2点起用が多かったシェルベリを3番に置き、ここまであまり出番がなかったファルクを2点起用という奇襲に出た。 しかし、結果的にこの奇襲が裏目に出てファルクは2番と5番で2失点。林昀儒戦での失点は想定内だったかもしれないが、5番で高承睿によもやのストレート負け。それも1ゲーム目は1点、2ゲーム目も2点しか取ることができないほどの完敗で、これには監督のパーソンも、われわれメディアも想像していなかった。