韓国版『花より男子』でブレイクのキム・ヒョンジュンに聞いた、“心”を癒してくれるもの
韓国版の『花より男子』(『花より男子Boys Over Flowers』'09年)で花沢類に当たるユン・ジフ役を演じて大ブレイクしたキム・ヒョンジュン。11月6日より放送が始まった日韓合作ドラマ『彼女のいない時間』に主演している。 【写真】「いい年齢になってきた」と語るキム・ヒョンジュンの色気全開ショット
キム・ヒョンジュン演じるウンテ
「オファーをいただいたときは正直、プレッシャーもありました。もともと、自分はうまくできないことはしないタイプ。この作品では、やはり日本語のセリフがある。僕の日本語のセリフがぎこちなく聞こえることへの懸念はありました」 日本人の最愛の妻を亡くしたウンテ(キム・ヒョンジュン)は、失望のあまり妻に関する記憶と生きる気力を失っていた。妻との思い出を捜す最後の旅に出たところ、不思議な女子高生(天翔天音)と出会い……。 「撮影に入る前、たまたまYouTubeで日本人の妻&韓国人の夫の映像が流れてきて。それを見ると、お互いに日本語と韓国語を使うけど、急ぐときや複雑な話になると母国語が出る。 ずっと一緒に住んでいても、相手の国の言葉はやっぱり完璧まではいかない。でも、気持ちでわかりあっている。“あぁ、こういうものだな”とすごく思いました。たとえ、たどたどしくても、表情や演技によってちゃんと気持ちは伝わる。そう思いました」 ウンテの流暢すぎない日本語は、とてもリアル。実際、ヒョンジュンは日本語の聞き取りはほぼできるが、話すのはあまり得意ではないという。 「ウンテにはずいぶん共感します。僕も38歳になり、若すぎることもなければ、年を取りすぎてもいない。俳優としては今まで本当にいろんな感情を積み重ねてきたので、演技をするにもいい年齢になってきたんじゃないかなと思っています」 俳優デビューして15年の歳月が流れている。 「15年前の『花より男子』のときは、言ってみれば本当にピュアで初々しさもあったと思います。何をしても、たとえ怒ったとしても“可愛い”。どこか守ってあげたくなるキャラクターでしたから。 一方、現在の年齢では、視聴者をちゃんと納得させられる演技が求められていると思います。きっと見てくれる人も“キム・ヒョンジュン目的”というより、いかにその人物になりきれているかを見るはずです。そのために必要なスキルも学んできたと思っています」 若かりしころと現在。変わったことを尋ねてみると、 「若かったころは、現場に行くだけでみなさんに可愛がってもらっていました。今は、現場の全体に気を配れるようになった。そういった面では成長できているのかなと思います」と、微笑む。本作で伝えられたらいいなという思いは、 「きっとみなさんにも愛する人がいると思うんです。そして、その愛する人がそばにいてくれることを当然のように思ってしまうことも。人は何かひとつを手にすると、他のものを手に入れたくなったりもします。でも、大切な人やものを決して“慣れ”の中に埋もれさせずに、ちゃんと愛し、守ってほしいなと思います」