高校ラグビー静岡2強決勝 東海大静岡翔洋、14点ビハインドから逆転勝ち 県タイトル独占の宿敵破り「長かった」
◆ラグビー ◇静岡県高校総体 ▽決勝 東海大静岡翔洋22-21聖光学院(1日・エコパスタジアム) 決勝は東海大静岡翔洋が、県内2強のライバル校・聖光学院に22―21で逆転勝ちし、2年ぶり14度目の優勝を飾った。前半に2トライを許す苦しい展開だったが、後半は相手守備のほころびをつき、6点を追う同22分にWTB榊原悠生(ゆうい、3年)がトライを奪うとゴールも成功して逆転。ラグビーは全国総体が開催されず、両校はすでに22、23日の東海総体(長良川球)への出場が決まっている。 1点リードで迎えた終了間際、東海大静岡翔洋は自陣で耐えた。聖光学院がモール、ラックで波状攻撃を仕掛けるが、トライは許さない。相手反則でプレーが途切れ、試合を終わらせると、15人は飛び上がって喜んだ。津高宏行監督は「ディフェンスはよく頑張りました。最後の粘り。やるべきことをやってくれた」と選手をねぎらった。 昨年度は黒いジャージーのライバルに新人戦、県総体、7人制、県大会の県4冠を許した。今年に入っても1月の新人戦は決勝で10-12で敗れ、4月の7人制決勝も14-19で苦杯をなめた。それだけに、指揮官の「長かった…。うれしいです」という優勝への感想は、実感がこもっていた。 前半は相手FWに突破を許し、2トライを奪われた。「トライはディフェンスのスキを突かれただけ。崩されてはいない」と津高監督は慌てることなく、後半開始から送り出したフランカーの夏目朔太郎(3年)が同2分でトライ。さらに分析通りにキックを織り交ぜて、相手守備の裏のスペースを突き、最後は22分にWTB榊原が左サイドから中央を切り裂くトライ、ゴール成功で逆転に成功した。 「今年の新人戦も負けて、選手は自分たちに自信がなかった。それを変えるきっかけは聖光学院に勝つこと。秋に向けてが勝負です」と津高監督。聖光学院の県タイトル独占に待ったをかけ、シーズン本番へ大きな弾みとなった。
報知新聞社