「本国の家族のために…」連続窃盗の疑い、ベトナム国籍の男4人逮捕
兵庫県内で空き家への侵入や忍び込みを繰り返し、高級腕時計ロレックスや現金などを盗んだとして、県警は20日、ベトナム国籍の男4人を逮捕、送検し捜査を終えた。捜査関係者への取材でわかった。関わったとみられる事件の被害総額は915万円相当という。 【写真】現場の住宅。住人は男らと鉢合わせ、死を覚悟したという 4人の間に目立ったリーダー格や指示役はおらず、現場ごとに役割を変える「横並びの窃盗グループ」だったと県警はみている。 捜査関係者によると、逮捕、送検されたのは住所不定のホアン・ヴァン・トゥアン容疑者(25)ら。 昨年4月から今年1月にかけて神戸市や三木市の空き家や民家計54カ所に窓ガラスを割って侵入するなどし、現金や高級腕時計を含む計915万円相当を盗んだとされる。このうち6件の420万円相当については神戸地検が窃盗罪などで起訴した。 4人はいずれも関与を認め、「日本での生活費のため」「ベトナムの家族に送金するためだった」などと供述しているという。 盗んだ腕時計は神戸市内のリサイクルショップに売られていたという。 4人は神戸市内に住み、現場ごとに役割を変えて実行役として参加したメンバーで盗んだ金品を分配していたと県警はみている。防犯カメラの捜査などから4人が浮上したとしている。 うち3人は技能実習生として入国したが在留期限が過ぎており、県警は入管法違反容疑でも送検した。(宮坂奈津)
朝日新聞社