中日・石川翔、ケガ乗り越え身体も心も強くしなやかにリセット!
ダルビッシュのアドバイス
手術からの復活にはダルビッシュ有投手の力があったそうです。 石川投手が手術を受けたのが2023年3月。この時、WBCが開催されていました。 「同じ手術をした憧れの人にアドバイスを貰いたい」と思っていた石川投手は、侍ジャパンのメンバーに選ばれていた高橋宏斗投手に、ダルビッシュ投手からアドバイスを貰ってくれるように依頼。 高橋投手は二つ返事でダルビッシュ投手に繋ぐと、連日のように高橋投手のラインを通じて、ダルビッシュ投手のアドバイスが届いたそうです。 術後にはどんな食事、どんなサプリが効果的かなど詳細なものだったんだとか。 若狭「ダルビッシュ投手は石川投手とは面識がありません。同じプロのピッチャーであり同じ手術をした球界の後輩として、惜しげもなくアドバイスを送ったんですね」
フォーム改造
手術から4ヶ月経ち、リハビリも順調に進んでいた昨年7月、ようやくピッチングを再開します。 秋のキャンプで投げられるようにしようと思っていた10月のこと。マウンドを意識して、傾斜を使ったキャッチボールをした瞬間、右肘痛が再発。そこから1ヶ月投げられない状態が続いたそうです。 なぜ右肘に痛みが走ったのでしょうか?身体は、柔らかくしなやかに強く大きく作り直したはず。しかし、反動が大きくぶれるフォームはそのまま。 石川投手は、落合英二コーチの門を叩くと、ぶれないフォーム作りを、基本から徹底的に叩き込んでもらったそうです。
ナゴヤ球場で復活
2024年6月1日、ナゴヤ球場。中日対くふうハヤテ戦6-0。6点リードの8回の表。3番手でマウンドに上がりました。 「不安でしたが、その不安な気持ちを自分で押し殺しました」と石川投手の言葉。 大きく強くしなやかで柔らかい身体で反動小さくぶれないフォームで投球。1イニング、パーフェクト無失点。2奪三振。この日のマックス、155キロ。今までやって来た全てが良い結果となって現れました。 支配下4年を経て、育成3年目の 今シーズンは二軍で6試合に出場し1勝0敗、防御率1.59。ファンの間では、支配下登録枠の最後の一枠は石川投手かも、という声もあったようです。 しかし、結果は松木平優太投手に決まりました。支配下登録枠が全て埋まったタイミングで、若狭は石川投手に取材したそうです。 「松木平優太が支配下登録されました。今、あなたは何を思いますか?」と質問すると、「『おめでとう。頑張れよ』です。悔しいとかは全くありません」と明るい答えが帰ってきたそうです。
心もぶれない
さらに石川投手は、「僕が監督や球団代表だったら、6年間怪我ばっかりしているピッチャーが、ちょっと二軍で投げたからって支配下にするわけがないですよ。絶対しません」との言葉。 キッパリとした言葉から自信も感じられ、「今年すべきことは、二軍で怪我なく完走して抑えること」と続けました。 さらに「去年の僕だったら『俺じゃなかったんだ』って動揺してたと思います。でも、そんな自分ともお別れしました」と続けたそうです。 若狭「石川翔は、身体だけではなく、心も強くしなやかに柔らかくなってました。石川翔はフォームだけではなく、心もぶれなくなっていました」 (尾関)