戒厳軍、韓国中央選管にも派兵 「不正選挙疑いの証拠確保のため」
韓国の金龍顕・前国防相は5日、韓国大手紙「東亜日報」に対し、尹錫悦大統領が「非常戒厳」を宣布した3日夜、中央選挙管理委員会の施設に戒厳軍を派兵したと明らかにした。その理由について金氏は「『不正選挙』の疑いに関する証拠を確保するためであり、尹大統領の意思だった」と述べた。東亜日報が6日、報じた。金氏は、韓国SBS放送の取材にも同様の説明をした。 【写真まとめ】フェンス乗り越え…戒厳令、本会議場に向かう兵士ら 4月の総選挙では与党「国民の力」が最大野党「共に民主党」に大敗した。一部の保守派団体やユーチューバーらが「不正選挙だった」と主張してきた。共に民主党は「ばかげた話だ」と批判している。 金氏は戒厳軍を事実上、指揮した。「選挙不正の疑いについて多くの人から指摘があり、今後調査をするかどうかを決めるためのシステムと施設を確保する必要があると判断した」と述べた。国会が戒厳令の解除を要求する決議をした後、兵士らは選管から撤収したという。 戒厳兵は尹氏が「非常戒厳」を宣布した直後の3日午後10時半ごろ、ソウルとその近郊の選管庁舎など計3カ所に侵入。総数は300人以上という。【ソウル日下部元美】