九産大6年ぶりの準決勝進出ならず「やらなくていい点を与えてしまった」本塁打の捕手もミス悔やむ【全日本大学野球選手権】
◆第73回全日本大学野球選手権準々決勝 九産大2―6早大(13日、神宮) 九産大(福岡六大学)が4番・菊池壮真(4年・真颯館)のソロ本塁打などで後半に反撃したが、ミスを重ねた前半の失点が響いて早大(東京六大学)に敗れ、2018年以来となる準決勝進出はならなかった。 ■卒業から2年、福大同期が1軍舞台で再会2ショット【写真】 先制点を奪って有利に試合を進めて逃げ切ることがこの試合の九産大のテーマだった。しかし、先に点を取られることを恐れるあまり、普段はないミスが顔を出した。2回2死から早大の7番打者に左前打。下位打線のため、相手も二盗を仕掛けて動いてきたところで捕手の菊池壮真(4年・真颯館)が悪送球して走者を三塁に進めてしまう。直後に三ゴロ失策で先制点を許した。 4回は長短打などで2点を失い、さらに2死一、三塁で右中間に上がったフライを中堅手が追いつきながら捕球できず、再び2失点。試合の流れを早大に完全に手渡してしまった。 8回に左越え本塁打を放った菊池は「神宮で一発が出たことはうれしいが、自分のミスから先制点を奪われたのが反省点。強豪相手に一つのミスもできないという気持ちから、いつものプレーができなかった」と悔しさを隠せなかった。 目標だったベスト4に一つ及ばなかった。大久保哲也監督は「早稲田は攻撃にそつがないし、守りもしっかりしていた。やらなくていい点を与えてしまったところが(われわれの)力不足でした。秋までに守りを鍛え直したい」と全国大会で頂点を目指すための課題を口にした。 プロ志望の菊池は「バッティングでは(全国大会で)アピールできたが、守備はまだまだ。秋に神宮(神宮大会)に戻ってくるためにやるべきことをやっていきたい」と厳しい表情で前を向いた。(安田栄治)
西日本新聞社