ホストクラブの法令順守は? 「頂き女子りりちゃん」から3千万円 多額の“売掛金”などが問題に
ホストクラブ経営者の本音は
「頂き女子りりちゃん」こと渡辺被告も、ホストクラブに対する売掛金が当たり前のようになっていたと、記者にあてた手紙で明かしています。 「私もその世界に染まっていくうちに、売掛が日常にあるものとして当たり前になってしまいました」(渡辺被告の手紙から) Q:売掛についての問題点は 「金額などが少し飛躍しすぎたのではないか」(ホストクラブ経営者) 社会問題にもなった、ホストクラブの「売掛金」。名古屋市内にあるホストクラブを経営する男性によりますと、事件を受けて「売掛」を自主的に禁止する店も出てきているといいます。 業界内でもその流れは広がってきている一方で、「売り上げのために売掛は避けられない部分がある」と本音を漏らします。 「ぶっちゃけ売掛がないと数字が上がらないというところも実際あるので」(ホストクラブ経営者) 「売掛」自体を取り締まる法律は、現状はありません。ホストクラブ側の「自浄作用」にゆだねられているのが実情です。 Q:ホスト業界の今後は 「みんなが普通に来られる業界になってほしい」(ホストクラブ経営者)
警察庁では風営法改正を視野に議論も
被害防止のため、法改正についても議論が始まっています。 警察庁によりますと、去年1月から今年5月までの17カ月の間に、客に売春を強要するなど、悪質なホストクラブが関係する事件でホストや風俗店関係者など計172人が摘発されました。 今年1月には、愛知県警でもホストの男が売掛金を抱えた女性客に風俗の仕事を紹介したとして、職業安定法違反の疑いで逮捕されています。 警察などは様々な容疑で立件しているものの、「高額な売掛金」そのものを取り締まる具体的な法律はないのが現状です。 警察庁は今年7月、有識者を交えた会議を開き、風営法の改正も視野に入れ、話し合いをスタートさせています。長年放置されていた「支払い能力の低い未成年などに高額な酒の購入を勧める」行為などの問題点についても整理し、対策を議論していく方針だということです。