強盗致死事件で奪われた現金回収した疑い 他の事件の被害金も回収か
横浜市青葉区の住宅で10月に起きた闇バイトに参加した男らによる強盗致死事件で、強奪された現金を回収したとして、神奈川県警は、埼玉県川口市末広2丁目の無職保坂海斗容疑者(25)を盗品等運搬容疑で逮捕したと18日発表した。「間違いありません」と容疑を認めているという。捜査関係者によると、「6月か7月から回収役の仕事などを数十件やった」と供述。県警は、同容疑者が当時住んでいた都内のアパートの部屋が事件の被害金の回収拠点だったとみて調べている。 【写真】神奈川県警本部=横浜市中区海岸通2丁目 逮捕は11月28日付。事件は10月15日に起き、住人の後藤寛治さん(75)が暴行され死亡、現金約20万円などが奪われた。実行役3人のうち、宝田真月被告(22)=強盗致死罪などで起訴=が、奪った現金の一部を東京都足立区の公衆トイレに置き、木本未穂被告(30)=盗品等運搬罪などで起訴=が回収したとされる。県警によると、保坂容疑者は、木本被告が同区の公園内の植え込みにポリ袋に入れて置いた現金十数万円などを10月18日午後に回収し、別の場所に運んだ疑いがある。防犯カメラの映像の捜査などから関与が浮上したという。 保坂容疑者は「知人から仕事を紹介された」「特殊詐欺の被害品だと思っていた」などと供述しており、匿名性の高いアプリで指示を受け、回収した現金から数万円を報酬として抜き取ったという。「将来、会社を持つための資金を稼ぎたかった」「捕まるリスクが低いと思った」などと話しているという。(加藤美帆、稲葉有紗)
朝日新聞社