《ブラジル》インフルエンサーを国際指名手配=違法賭博宣伝で、ドバイ逃亡で贅沢三昧
アラブ首長国連邦のドバイで贅沢な生活を送るブラジル人のエドゥアルド・フェリペ・カンペロ容疑者(30歳)が、国際警察協力機構であるインターポールの指名手配リストに正式に登録された。彼は「フォーチュン・タイガー(Jogo do Tigrinho)」というギャンブルゲームのインフルエンサーとして有名で、ブラジルの法律に違反しながらもSNS上で宣伝活動を続けていたと、23日付オ・グローボが報じた。 フォーチュン・タイガーは、バーチャルカジノのように機能するオンラインゲームで、ここ数カ月、SNS上でインフルエンサーによって宣伝されて被害が拡大し、問題となっている。一種のスロットマシンのようなもので、賞金を獲得するには、プレイヤーは3列の同じ数字や記号を三つ揃える必要がある。 カンペロ容疑者は、このギャンブルゲームのインフルエンサーとなり、SNSで10万人以上のフォロワーを持っていた。逃亡中にもかかわらずSNSで宣伝を続け、裁判所の命令に従わず、23日には同氏のアカウントは停止された。カンペロ容疑者は犯罪組織への加入、資金洗浄、大衆経済に対する犯罪、賭博の運営、非合法な宝くじ運営の罪を問われている。 昨年11月、このインフルエンサーはドバイ行きの飛行機に乗る数時間前に、友人と共にパラナ州クリチバ市で逮捕されたが、数日で釈放されていた。ところがカンペロ容疑者は今年4月初めにこっそりドバイに移り住んでいた。 それを隠すことなく、SNSにドバイの摩天楼の風景が一望できるアパートの中にいる写真や、海の上を爆走する「ジェットカー」(スーパーカーの外見をしたボート)で航行する写真を投稿。さらに、ラクダと一緒に砂漠を散策するなど贅沢な生活を見せつけていた。また、高級車ランボルギーニ・ウルスのモデルカーも披露していた。 ブラジルで彼はパラナ州ピニャイス市にある推定価格約200万レアルの家を借りて住んでいた。彼はバーチャル・ギャンブル・プラットフォームでの賭けで最高850万レアルを稼いでいたと警察は見ている。 全国ゲーム・宝くじ協会は声明で、容易な儲け話をうたうギャンブルの悪用に「断固として反対」し、現在議会で検討されているスポーツ賭博法案を通じて、オンラインゲームの不正なモデルが一般市民に影響を与えないようにするための規制を支持している。 今月初めには、この種のインフルエンサーらを弁護するジャクソン・ボールズ弁護士は、彼らの逮捕要求は違法であると反論していた。さらに同弁護士は、カンペロ容疑者は旅行で一時的にドバイに行っているだけで、6月5日にブラジルに戻り出廷する予定だと述べた。