アウディF1、元フェラーリのビノット起用でリーダーシップ1本化。ザウバー吸収合併の「スピードが変わる」
かつてフェラーリのチーム代表を務めたマッティア・ビノットが、アウディのF1プロジェクトを一手で率いることで、戦略パートーナーであるザウバー吸収合併の「スピードが変わる」はずだとチーム代表のアレッサンドロ・アルンニ・ブラビは語った。 【リザルト】F1ベルギーGP:フリー走行2回目結果 今週初め、アウディはザウバーCEOのアンドレア・ザイドルと会長のオリバー・ホフマンの退任を発表。両者の後任としてビノットが8月1日に陣営へ加入することを発表した。 2年前に2026年からのF1新規参戦を発表したアウディだが、スイスを拠点とするザウバー・グループの買収を加速させたにも関わらず、チームとしての統合や人材獲得は期待されたほどスムーズに進んでいない。 ザウバーは今季コンストラクターズランキングで最下位に低迷しているだけでなく、ザイドルCEOとホフマン会長の間で権力闘争が勃発。アウディAGのゲルノット・ドルバーCEOは両者を更迭し、ビノットを唯一のチームリーダーとして招聘した。 過去には自動車メーカーがF1チーム運営に関与しすぎているなどの非難が噴出することもあったが、ビノットは広範な責任を負っており、ここにはチームにとって最善と思われることを選択させる自由を与えようとするドルナーCEOの努力が垣間見える。 「アウディに買収された時点で、F1プロジェクトのスピードが変わる必要があった」とアルンニ・ブラビ代表はそう語った。 「ターゲットは明確で、意思決定プロセスにおいて全責任を負い、効率を確保することだ」 「マッティアがアウディAGのゲルノット・ドルナーCEOに直接指示を仰ぐという事実は、この新しいプロセスの重要な兆候であり、我々がこの変革を加速させる助けとなるだろう」 ビノットは、直属のチーム代表を迎えると予想されているが、アルンニ・ブラビ代表は、さらなる首脳陣改革を全面的にサポートすると語った。 「マッティアがチームリーダーであることは明らかであり、もちろんマネジメントチームの設立は彼の決断の一部だ」とアルンニ・ブラビ代表は説明した。 「これは1個人の問題ではないと思う」 「マッティアは、私を含めアウディ全員の全面的なサポートを受けている。彼には実績があり、F1で25年以上の豊富な経験がある。彼は非常に有能で、特に技術的な問題において非常に実績のある経歴の持ち主だと思う」 「彼は2026年以降に向けた我々の体制を導くために、全ての特性を兼ね備えている」
Filip Cleeren