エスティローダー&清水寺「ピンクリボン」ドローンショー 京の夜空に“乳がんのない世界へ”描く
世界文化遺産・清水寺(京都市東山区)で10月30日、乳がんの早期発見の啓発イベントとして約350機のドローンが夜空を彩った。 【画像】清水寺ドローンショー、そのダイナミックさに魅了… 10月1日には、増上寺(東京都港区)でも開催。 乳がんの早期発見、診断、治療の重要性を呼びかけるキャンペーン「ピンクリボン運動」。その啓発月間にあたる毎年10月、世界中でこの運動が展開されている。 ドローンショーは、「空飛ぶクルマ」を開発するベンチャー企業・スカイドライブ(本社・愛知県豊田市)の協力で実現した。 エスティローダーとしての乳がん撲滅キャンペーンの始まりは、乳がんへの関心が徐々に高まった1990年代。1992(平成4)年、故エヴリン・ローダー(当時のシニア コーポレート ヴァイス プレジデント)が立ち上げた。 認知度の向上と、予防に向けて知識を深められるように正しい情報を発信し、定期検診の大切さや乳がんへの意識を高めるのが目的。 現在までの寄付金総額は、1億800万ドル以上にのぼり、“命を救う”ための世界的な研究や教育、医療サービスに活用されている。 日本人女性のがんで最も罹患数が多い乳がん。その確率は9人に1人とされているが、早期発見できれば完治する望みがあるという。 このと、エスティローダーが日本で展開するピンクリボン運動は、2000年の東京タワーを皮切りに、毎年各地のランドマークでピンクイルミネーションを行い、今年(2024年)で25年目。 「他人への思いやり」としてのシンボルに、との思いを込め、今年も、東京タワーや東京スカイツリーでもライトアップを開催した。 このほか、乳がんの研究をおこなう一般社団法人JBCRG(Japan Breast Cancer Research Group)とパートナーシップを組み、医療研究はもちろん、患者の家族のケアをサポートしている。 清水寺でドローンショーとライトアップを同時に行う初の試みに、エスティローダーは「清水寺は日本を代表する世界文化遺産。歴史的な建造物のすぐそばで、ピンクリボンなどが夜空を彩るメッセージ性が高い」としている。 エスティローダーの日本法人にあたるELCジャパン合同会社・ジェームズ・アクィリナ社長は、ラジオ関西の取材に対し、「私たちは美の力が多くの人々にポジティブな機会を生み出すと信じている。乳がん撲滅への活動に終わりはない。今もなお、多くの人が乳がんで苦しんでいる。『早期発見』を促すためにも、認知度向上が必須。私たちはこのほか、サステナビリティ(持続可能性)の促進や、ジェンダーの多様性も訴えたい」と抱負を語った。 また、「発症した乳がんについて、他人に打ち明けにくいこともあるかも知れない。他者への思いやりを深め、“受容”の精神を持てば、人々にオープンに話すことができる勇気を与える。ダイナミックなドローンショーが、そうしたきっかけになれば。私たちはこの活動に大きな誇りを持っている。それがキャンペーンを継続する大きな力になっている」と話した。
ラジオ関西