〝兵庫生え抜きの歴代賞金王〟ジンギ引退、橋本師が思い出とともに惜別
兵庫で一時代を築いたジンギ(牡8)の引退が12日、管理する橋本忠明調教師(47)から発表された。10着に敗れた6日の六甲盃が最後のレースとなり、同師は「いいパフォーマンスを発揮できなくなり、(これ以上)格好の悪い姿を見せられない」などと理由を説明した。 父は〝世界の〟ロードカナロアで、ディープインパクト産駒の母ロイヤルインパクトはJRAで4勝を挙げている良血馬。「(入厩時は)『すごい血統の馬が入ってきたな』と。どんな風に馬をつくっていくか、『この血統で走ら(せ)ないとマズい』と思いましたし、ヤンチャなところがあって、けがをさせないように毎日が大変でした。それに応えてくれたジンギはすごかったです」としんみりと思い出を語った。 同馬は2018年12月に園田でデビューし、菊水賞(19年)や園田金盃(20年)、21&22年の兵庫大賞典連覇など重賞11勝。20、21年には2年連続で兵庫競馬の年度代表馬に選出された。通算成績は36戦19勝。ダートグレード競走は22年の名古屋大賞典(JpnⅢ)の3着が最高だったが、生涯獲得賞金2億1253万2000円は兵庫生え抜き馬としては史上最高額だった。今後は未定だが、その偉業を称えて後日引退式が予定されている。