都道府県別「企業が儲かっている」ランキング 東京は4位という意外な結果に
地方が少子高齢化を生き延びるためには
ここ最近では、台湾企業「TSMC」の巨大工場が完成し半導体バブルに湧く熊本県や、同じく最先端半導体の製造を目指す「ラピダス」が千歳市に工場を建設中の北海道などにも注目が集まっている。 「政府はこれまで、経営の厳しい企業に対し、銀行に積極的な資金繰り支援融資を促すなどし、倒産件数を抑制する政策を実行してきましたが、今は会社の事業の収益性をより重視する方向にシフトしています。場合によってはM&Aによって業界再編を促すなど、企業により筋肉質な経営を求める傾向にあります」(同) そうした流れを地方経済に当てはめた場合、重要なキーワードが「人口の動向」だという。 「先ほど名前を挙げた佐賀県は、出生数から死亡者数を引いた人口は減少傾向ですが、転入者数から転出者数を引いた人口は逆に増加傾向にあります。こうした現象を“自然減少・社会増加”と言い、地域の活力を示す1つの指標となります。少子高齢化でこれから厳しい時代を迎える日本において、地方は都心部よりさらに厳しい戦いを強いられることになります。そこで重要なのが、地元の雇用を創出し人口の社会増加に貢献する地元企業が、しっかりと利益を上げ存続していくことなのです」(同) 今後も「売上高経常利益率」ランキングの行方に注目したい。
デイリー新潮編集部
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