KYBがキャンピングカー事業を開始!? フィアット・デュカトベースの自社開発仕様に期待が膨らむ
いわずと知れた油圧機器メーカーとして知られるカヤバ(以下、KYB)。多くの二輪・四輪メーカーがKYB製ショックアブソーバを採用しており、アフターパーツとしてKYB製に交換したという方も多いことでしょう。そのKYBが2025年にキャンピングカーの販売を開始することを発表しました。まずはフィアト・デュカトをベースに架装して販売する計画で、KYBがなぜキャンピングカーなのか? と疑問を抱く方も多いのではないでしょうか。 【写真】KYBが製作したデュカトベースのキャンピングカーを見る(全13枚)
KYBがキャンピングカー事業を始める理由とは
担当者に話を伺うと「キャンピングカーとなりますと車両が重い、走行性能には目をつぶる、横風や山道も走るうえに長距離も走らなければならないほか、道が悪くても長距離を走る快適性も欲しい。こうした面を当社の技術(ショックアブソーバ)で解決できると考えています」と、足まわりに自信があることからキャンピングカーの開発に至ったそうだ。 またKYBは油圧を得意とするのはもちろん、特殊車両(コンクリートミキサー車や産業・建設機械など)の製造も以前から手がけており、こうしたノウハウがキャンピングカーづくりに活かせるそうだ。
日本に導入され人気のデュカトを採用
今回、東京オートサロン2024のKYBブースに展示されたキャンピングカーの内装は、おもに市販されているものをKYBが考えるキャンピンカ―のモダンな色調に合わせてまとめたもので、実際に販売する際にはオリジナルのパーツで構成される予定です。ちなみにデュカトを選んだ理由は、日本に導入されて以来、とても人気があることと、じつはデュカトのショックアブソーバがKYB製であることなど、足まわりをよく知る車種を選んだという訳です。
2025年の発売に向けて期待が膨らむ
仕様や内装、販売方法や価格などオープンにできる情報は少なく、まだまだやることは山積みだそう。「2025年に発売と言ってしまったので、なんとしても間に合わせます」と断言。これからの情報を楽しみに待ちましょう。 また、東京オートサロン2024では、カヤバ多目的トレーラー2.0の展示も行われました。いわゆる両側のパネルが上下に開くトレーラーで、両側を開くと5m幅のステージが登場。これはKYBが開発した2本の電動油圧ポンプ(ミニモーション・パッケージ)で構成されており、同型の油圧ポンプを使ってトレーラーを固定する際も、水平出しができるなど、シンプルな部品構成で移動ステージや移動販売などに活かせるようになっています。こちらはレンタルとなっているので、気になる方はKYBのサイトを要チェック。油圧が得意のKYBがこれから繰り出す商品群はもちろん、とくにキャンピングカーに関しては続報を気長に待ち待ちたいですね。
佐藤幹郎