松本人志、文春への訴え取り下げで「真実」は闇の中に…公開の場での裁判は1度のみ、証人出廷などの法廷闘争もなく終結
女性に性行為を強要したなどと週刊文春に報じられたお笑いコンビ「ダウンタウン」の松本人志(61)が発行元の文藝春秋などを相手取り損害賠償を求めた訴訟で、松本側は8日、文春側の同意を得た上で訴えを取り下げたことを発表した。当該女性を含む両者間での金銭の授受はなく、松本は謝罪のコメントを公表。当初は長期戦が予想された注目の裁判は、法廷で〝真実〟が語られることもなく、電撃終了した。 ◆松本人志に送られてこなかった写真【写真】 SNSでの〝場外戦〟も含めて注目を集めた民事訴訟は、急転直下の結末を迎えた。松本側が訴えを取り下げることで両者が合意。結局、公開の場で裁判が行われたのは3月28日の第1回口頭弁論の一度だけ。証人の出廷もなく、〝法廷闘争〟を繰り広げることもなく、最大の注目ポイントだった「真実」は闇の中に残された。 両者の発表によると、当該女性を含め金銭の授受はないという。合意を受け、松本と代理人弁護士は吉本興業の公式サイトなどで裁判の終結を報告した上で、松本自身のコメントも公表した。 松本は訴えを取り下げた理由について、裁判を継続することで「多くの方々にご負担・ご迷惑をお掛けすることは避けたい」と説明。一方、今回の問題の発火点となった性的行為の強要疑惑については、関係者と協議などを進める中で「強制性の有無を直接に示す物的証拠はないこと等を含めて確認いたしました」と主張した。 また、第1回口頭弁論では記事中の「A子」「B子」の名前や住所など特定情報を求めていたものの、この日のコメントでは「松本において、かつて女性らが参加する会合に出席しておりました。参加された女性の中で不快な思いをされたり、心を痛められた方々がいらっしゃったのであれば、率直にお詫び申し上げます」と謝罪した。 松本を巡っては、昨年12月に週刊文春が2015年に東京都内で開かれた飲み会で女性に性行為を強要したなどと報じ、年が明けた1月8日に松本が「さまざまな記事と対峙(たいじ)して、裁判に注力したい」として当面の間芸能活動を休止すると発表した。 その後、同22日に文春側を相手取り、5億5000万円の損害賠償や訂正記事による名誉回復を求める訴えを東京地裁に起こし、3月28日には東京地裁で第1回口頭弁論が開かれた。 さらに、6月5日に第1回弁論準備手続きがオンラインで行われたものの、8月14日に行われる予定だった第2回弁論準備手続きは延期。理由は明らかにされていないが、双方が和解に向け動きて始めているのではと臆測を呼んでいた。 裁判に注力することを理由として芸能活動を休止している松本。裁判の早期終結は一日も早い復帰を望んでいることの表れでもあり、吉本興業とともに活動再開時期を模索していくことになりそうだ。
中日スポーツ