“香り×テクノロジー”でサービスを展開…株式会社コードミー 代表取締役CEO・太田賢司が語る「香り」が持つ可能性
笹川友里がパーソナリティをつとめるTOKYO FMのラジオ番組「DIGITAL VORN Future Pix」(毎週土曜 20:00~20:30)。この番組では、デジタルシーンのフロントランナーをゲストに迎え、私たちを待ち受ける未来の社会について話を伺っていきます。1月13日(土)の放送は、株式会社コードミー・代表取締役CEOの太田賢司(おおた・けんじ)さんをゲストに迎え、お届けしました。
太田さんは、北海道大学大学院理学研究科を卒業後、国内最大手の香料会社でフレグランスの開発に10年従事。また、フレグランスのマーケティングや官能評価(人の五感を使ってモノの特徴を分析する方法)に携わる専門研究職であるエバリュエーターとして、豊富な香りの開発経験を有しています。 その後、2017年に株式会社コードミーを創業。香りとITの力で“新しい香り社会を描く”ことをミッションに掲げ、社会にアロマのエッセンスを加えることで、新しいライフスタイルの創造と地方創生を目指しています。
◆“香り×テクノロジー”によるサービスを展開
業界初のデータに基づいた香りのパーソナライズ事業を手がけるコードミー。まず起業までの経緯について伺うと、2010年頃からヘルスケア分野を中心に、個別最適化されたパーソナライゼーションの波が来た際、太田さんは“香り”の分野では、まだそうした動きがなかったことに気付き、「人の記憶や感情に直接訴えかける“香り”がパーソナライズされると、すごく面白いライフスタイルができるんじゃないか」と言います。 そうした気づきをきっかけに、コードミーでは香りの診断がWeb上でできるシステムを開発し、2019年にいち早くローンチ。「例えば、今あなたが抱えているストレス課題や“香りを嗅いでどんな気持ちになりたいか”など、好みの香りの系統を画像で選びながらカスタマイズしていくことで、3,000パターン以上から、あなただけの香りを調香して届ける。そんなサービス(※「CODE Meee ONE(コードミー ワン)」)を展開しています」と説明します。 ※現在、販売停止中。 一人ひとりに合った香りをカスタマイズするにあたって、太田さんは“好み”と“機能性”の二軸に注視していると言い、「“香り”って、どうしても人の気持ちに直結するので“好き嫌い”は大事だと思うんですよね。ただそれだけではなくて、(その香りを嗅ぐことで)リラックスしたいのか、仕事に集中したいのか、ストレスを和らげたいのかなど、機能性を脳波分析に基づいてカスタマイズしています」と解説します。 ここで笹川が特に興味を示したワードが「脳波分析」。コードミーは、香りのパーソナライズ事業を展開するために独自の技術開発をおこなっており、「もちろん、一般的なアロマセラピーの観点でも活用するんですけど、実際に“この人がこういう香りを嗅いだときに、どういう感性を示すのか”という脳波分析を感性値に落とし込むことで、期待される機能性と紐づけて香りを調合できるようなアルゴリズムを組んでいます」と語ります。