国民・榛葉幹事長「ヒリヒリするような交渉が続く」年収の壁めぐる与党との協議、24日に再開へ
国民民主党の榛葉賀津也幹事長は20日の定例会見で、同党が訴える「年収の壁」引き上げについて、自民、公明両党の税務調査会(税調)幹部との協議が物別れに終わったことをめぐり、この日の自公両党幹事長との会談を踏まえ「引き続き、今日以降、議論を開始することになった」と述べ、与党側と協議を継続する考えをあらためて示した。 3党の幹事長は11日の協議で、「年収の壁引き上げ」に関し、国民民主が求める178万円を目指して来年から引き上げることで合意している。この日の会談では、ガソリンの暫定税率廃止も合わせて「引き続き、誠意をもって、3党間で協議をする」という認識で一致したという。 17日の自民党の宮沢洋一税調会長らとの協議が、与党側が提案した123万円から進展がないとして、国民民主側が打ち切りとしていたが、24日に3党の政調会長と税調会長の協議がセットされた。榛葉氏は「123万円で会議が中断し、それを再開してさらなる協議をするということですから、当然123万円以上の提案が、与党から出てくると思う。それを待つだけではなく、何を目指すのか、しっかり建設的に議論しながら3者で合意していきたい」と述べた。 国民民主側から新たな提案をするかについては「うちから提示することはない。123万円ではお話にならないことは申し伝えているので、新たな提案が出てくると思う。それを打ち返しながらさまざまな議論をしていきたい」と述べた。 今後の展開について、24日の協議は「止まっていた会議が立ち上がるということで、そこで一発で決まるとも思えない。そうすると年明けに本格的な議論になると思う」と指摘。「(25年度)予算の提出時期に間に合うのか、国会が始まって税法の採決の際に間に合うのか、間に合わなければ衆議院で、予算が委員会で可決する時。ここまでには落としどころが決まらないとならない。来年以降、ヒリヒリするような交渉が続くのではないか」との見通しを示した。 「早く178万円に近いところで(与党に)納得していただければスムーズになると思うが、まさにそれは交渉だと思う」とも述べた。