露の團四郎が来秋に三代目露の五郎襲名発表「これからも一生懸命励んで参ります」
落語家・露の團四郎が13日、大阪市北区の上方落語協会で「露の團四郎改メ 三代目露の五郎」襲名会見を行った。 来年10月24日に、国立文楽劇場で開催される「團四郎改メ 三代目露の五郎襲名披露公演」をもって襲名する團四郎は、1977年3月7日に、二代目露の五郎に入門。「福岡の田舎から出てきたものですから、まずは言葉を直さないといけない。ひと言ひと言師匠から教えていただきました。これからも一生懸命励んで参ります」と決意を新たにした。 二代目は怪談噺(ばなし)、滑稽噺、人情噺、さらに創作にも取り組み、大阪仁輪加(にわか)の伝承にも尽くすなど、活躍は多岐に渡る。紫綬褒章や芸術祭賞などを受賞し、5代目の上方落語協会会長も務めた。團四郎は「にわかが一番好き。私がなりたかったのは落語家、漫才師、喜劇俳優。にわかには3つの要素がすべてあった。まだまだ師匠の足元にも及びませんが、また勉強して私なりのにわかを続けさせていただきたい」と意欲をみせた。 姉弟子の露の都は「(2010年に)師匠が亡くなって以来とても寂しい思いをしておりました。ここへ来てこのお話がまとまりましたので、とても喜んでおります。師匠の名前が上がるというのはとてもうれしい」と期待。同席した関西演芸協会会長の桂福團治は、先代の家に居候をしていた仲。「先代には本当に兄弟のようにかわいがっていただいた。三代目になられてあの世で喜んでいただけるように、よき三代目を継いでいただき、頑張っていただきたい」と応援した。上方落語協会会長の笑福亭仁智は「先代の舞台をよく袖で拝見しました。実に粘っこい。動きだけでお客さんを納得させておられた。落語の知識、歌舞伎にも造詣が深く本当に多才な師匠。團四郎さんも百面相おもしろいです。大きな名前をさらに大きくしていただきたい」と激励した。 来年は二代目の17回忌と、自身も70歳を迎える節目の年。座右の銘として「常に笑顔」を挙げ「プレッシャーはありますが、真面目にコツコツと芸道を進んで、私なりの五郎になっていきたい。私が笑顔やったら、お客さんも笑顔になってくれる」と、にこやかにさらなる精進を誓った
報知新聞社