岩松川に現れたジンベエザメ死ぬ 海遊館が10月まで飼育の「海くん」と確認、回収される
南海放送
5日、愛媛県宇和島市の川に突如姿を現した大型の魚。 6日午後、死んでいるのが確認されました。先月まで大阪の海遊館で展示されていたオスのジンベエザメ、「海(かい)くん」だということです。
5日、宇和島市津島町の岩松川を泳いでいるのが見つかった、ジンベエザメと見られる大型の魚。珍客の登場に、川岸には多くの見物人が集まりました。 女性: 「友だちのインスタのストーリーを見て、すごいと思って見に来ました。迷ってきたんですかね」 そして一夜明けた、午前7時。 中武記者: 「動いていないようにも見えますが、生きているかどうか、こちらからは確認出来ません」
水面にわずかに見える背中。宇和島市がドローンを飛ばして確認したところ…川底で動かなくなっているように見えます。 6日はジンベエザメの生態に詳しい、大阪海遊館の職員らも現地を訪れていました。 海遊館 広報・宣伝チーム 田井康之サブマネージャー: 「映像を見たかんじ、模様が似てたりというところがありました。頭の模様が似ているのがありましたね」 職員によると、先月まで海遊館で飼育していたジンベエザメに似ているとのこと。 田井さん: 「体は動かしていないので決して健康とは、健全な状態ではないように思います。潮が動く間に、どこかに脱出してくれたらいいけれど」 そして潮が引いてきた午後、ダイバーによる確認作業が行われました。 すると… 海遊館のダイバー(飼育員): 「あそこにいたジンベエザメは『海くん』で、死亡していました。個体の、背中の模様を見たりとか、あとはデータロガーを付けたあともあったので」 残念ながら、すでに息絶えていたというジンベエザメ。先月まで海遊館で展示・飼育されていた「海くん」と確認されました。 2019年に室戸市で保護され、以来海遊館で飼育されていたオスのジンベエザメ、海くん。 海遊館では、先月新たに搬入されたジンベエザメと海くんを入れ替え、海くんを生まれ故郷の太平洋に放流していました。 5年以上にわたって海遊館で過ごしてきた海くん。 5日は…人に慣れているのでしょうか、子どもたちの声に反応して、近づいてくる場面も見られました。 海遊館 北谷佳万飼育員: 「死亡したことになって、とても残念なんですけど、たくさんの人の協力をいただいて、作業が出来てありがたく思っています。これを機会に生き物のことを興味を持ってくれたら嬉しい」 その後クレーンを使って回収された、海くんの亡骸。海遊館では、土佐清水市の研究施設で死亡した原因などを調査するとしています。