S班の古性優作は「全プロ記念競輪」になぜ出場できない? 競技大会はG1選考に直結
GIレベルの豪華メンバー
来る5月25~26日に高知競輪場で「全日本プロ選手権自転車競技大会記念競輪(通称:全プロ記念)」が、27日には競輪選手が自転車競技で争う「全日本プロ選手権自転車競技大会(通称:全プロ大会)」が開催される。 その出場選手が3月に発表された。そうそうたる顔ぶれで、ほぼGIレベルのメンバーだ。しかし前年のSPR賞覇者であるS班・古性優作の名前はなく、疑問に思った競輪ファンも多いことだろう。 では「全プロ記念」出場選手の選考はどのように行われているのだろうか? まずは選考基準を見てみたい。
【全プロ記念選考条件】※開催時S級在籍
(1) 全プロ大会に出場する、S級S班在籍者 (2) 全プロ大会に出場する、選考期間内に2か月以上JCFトラック種目強化指定(A)に所属した者(開催時S級1班) (3) (1)(2)で既に選抜された者を除く全プロ大会に出場する、選考期間内のて平均競走得点上位者 ※選考期間は2023年9月~2024年2月 上記の通り、すべての選考条件に「全プロ大会に出場する」という前置きがつく。これはGIやGIIでは無条件に出場できるS級S班においても同じで、「全プロ大会」に出場しない場合は「全プロ記念」に出場する権利は得られないというわけだ。 「全プロ大会」に出場するためには2023年秋に行われた「地区プロ大会」に出場し、上位成績を収めなくてはならない。古性は「近畿地区プロ大会」に出場していないために、全プロ大会不出場となった。
GI「寛仁親王牌」の選考に直結
「全プロ大会」の大きな意義として、10月に行われるGI「寛仁親王牌・世界選手権記念トーナメント(以下、寛仁親王牌)」の選考に影響するという点がある。 寛仁親王牌の選考条件を見てみると、以下の条件が入っている。 ・全プロトラック競技出場者でケイリン決勝出場者、各競技1~3位 ・全プロトラック競技出場者で平均競走得点上位者 また寛仁親王牌の初日メインレース「日本競輪選手会理事長杯(理事長杯/日競杯)」の出場条件には「全プロケイリン、スプリント、1kmT.T.1位」が含まれている。2023年の同レースには、当時S級1班の山口拳矢(ケイリン優勝者)、雨谷一樹(スプリント優勝者)、菊池岳仁(1kmT.T.1位優勝者)が出場した。