マカオLRTタイパ線、2024年5月の1日平均乗客数は1万1800人…年初来最少
マカオの新交通システム「マカオLRT(Light Rapid Transit)」を運営するマカオLRT社は6月3日、今年(2024年)5月の乗客数データを公表。 1日あたり平均乗客数(延べ、以下同)は約1万1800人で、前月から約400人減(3.3%減)。3ヶ月ぶりの減、また年初以来最少となった。 マカオLRTは マカオ初となる本格的な軌道系大量輸送機関として、2019年12月にタイパ線の一部区間が開業。昨年(2023年)12月8日にタイパ島北西部の海洋駅とマカオ半島南西部の媽閣駅の跨海区間が開業し、マカオ半島部への乗り入れ実現とともに、全線開業を果たした。 現在、タイパ線はタイパフェリーターミナル駅と媽閣駅の間の約12.5キロメートル、12駅の区間で営業運転を行っており、沿線には陸海空の玄関口のほか、大型カジノIR(統合型リゾート)が密集するコタイ地区、著名観光地のタイパヴィレッジ、高層マンションが建ち並ぶ新興住宅街が存在する。
なお、2019年12月の一部区間開業時に明らかにされた1日あたり乗客数の事前見通しは2万人。依然としてこれに届いていないものの、乗客数データの推移から昨年12月の延伸を機に乗客数の底上げにつながったことがうかがえる。 マカオLRTは今後も路線ネットワークの拡充が予定されている。タイパ島北東部にある マカオ国際空港からマカオ半島東部沖に造成中の埋立地を経由してマカオ半島北端にある關閘を結ぶ全線地下、全長約9キロの新線「東線」が昨年8月に着工したばかりで、2028年完成予定。また、タイパ線の蓮花駅と横琴口岸(イミグレーション)前の新駅を結ぶ支線(2駅、約2.2キロ)と蓮花口岸駅付近から分岐する石排灣支線(2駅、約1.6キロ)では試運転段階にあり、いずれも今年(2024年)内の開業予定と公式にアナウンスされている。