アストロズのサイン盗みで解任されたヒンチ前監督の初インタビューが全米に波紋。疑惑に答えていないとの批判も
サイン盗み問題の渦中にある元アストロズ監督のアンドリュー・ジェイ・ ヒンチ氏(45)が7日(日本時間8日)MLBネットワークにて、事件発覚後、初めてメディアのインタビューに答え、その内容が賛否を呼び全米に波紋を広げている。 スポーツイラストレイテッド誌は、「アストロズ監督を解任されたヒンチ氏、サイン盗みを止められなかったことについて口を開く」との見出しでヒンチ氏のインタビューを紹介した。記事は2017年のサイン盗みについて、「シーズンが始まり約2カ月が経った頃、たくらみはより大きく組織的なものになりアストロズはテクノロジーを悪用し、走者が塁にいないときでもサインを盗むようになった。選手たちは遅いボールが来る時にダグアウト近くのごみ箱を叩き、打者に伝えていた。音がない時は直球が来るという意味だった」と説明。 さらに「ベンチコーチのアレックス・コーラとDHのカルロス・ベルトランがコミッショナーの報告書に上がった唯一の名前だった。この報告書は、ヒンチがたくらみに参画せず、2017年シーズンの後半にサイン盗みに使っているモニターを2度にわたり壊して彼らの行為に賛成しないとの合図を送っていたことが明示されていた」とした上で、ヒンチ氏の「私はサイン盗みを支持していなかったが、当時の監督だった。それを止める力のある役職にあったのだ。責任も伴う。その時の考えとしては、その行為に反対しているという意思表示をすることだった」というインタビューコメントを伝えた。 「どのようにモニターを壊したのか?」との質問について、「バットで叩いた。好きではなかった。あとで考えてみれば、ミーティングを行うべきだった。ミーティングをして自分の考えを正面から伝えて、それ(サイン盗み)を終わらせればよかった。自分にとってのリーダーシップは諭すことにある。それが柱となると信じている。リーダーシップには寛容さもあるが、私は寛容であり過ぎた。そして大きく膨れ上がってしまった。みんなには私は(サイン盗みをすることに)反対していたことを知って欲しかった。直接伝えるべきだった」と答えている。 また「いつ選手がサイン盗みを組織的に行っていたことに気づいたのか?」という質問に関してヒンチ氏は、「はっきりとした日は分からない。6月か7月か、シーズン中盤のあたりだった」と説明。 「このようなインタビューを受けるときに最も大きな懸念が、言い訳をしていると判断されることだ。モニターの画面やテクノロジー関連のものはダグアウトの周辺、現行のダグアウトの裏の通路内にありルール内だった。それを彼らが利用した点でグレーゾーンが誤りへと向かっていた」とヒンチ氏はつけ加えた。