アストロズのサイン盗みで解任されたヒンチ前監督の初インタビューが全米に波紋。疑惑に答えていないとの批判も
オンラインメディアのNJ.comは「ヒンチが、ブザー疑惑について否定せず、回りくどく語る」との見出しを取り、インタビュー内容に否定的だった。 実は、バケツを叩く原始的な方法ではなく、選手のユニホームの下にブザーのようなものを隠して入れて、サインを伝えていたというメディア報道があった。 それについてトム・バードゥッチ記者が「ブザーや、それに似たものは使われなかったのか?」と質問したが、ヒンチ氏は、「ノー」とは言わず、「メジャーリーグが出した“昨シーズンのアストロズによる不正行為は見つからなかった”という報告書を信じている」とだけ語った。 同紙は、「ヒンチ氏はMLBネットワークで金曜夜に放映されたインタビューで2019年にアストロズが彼らのジャージの下にブザーを隠して使ったとする仮説に関する質問を脇にそらそうとした。このインタビューは、サイン盗み問題に対して火に油を注いだだけだったかもしれない」と批判した。 またインタビューでは、コミッショナーが2017年9月15日にサイン盗みを注意するメモをジェフ・ルーノーGMに送ったが、監督には見せず、伝えなかったとされていることの事実確認もされ、ヒンチ氏は「受け取っていません。だからといって、我々のしたことが問題ないことにはなりません」と答えている。 ヒンチ氏は2015年から監督に就任。地区優勝3度、ワールドシリーズ制覇1度の結果を残しているが、調査の結果、メジャーリーグは、ジェフ・ルーノーGMとヒンチ氏に1年間の報酬なしの停職、罰金500万ドル(約5億4700万円)の処分を科した。ルーノーGMとヒンチ氏は、その後、解任されている。またサイン盗みにかかわったとされるレッドソックスのコーラ氏、メッツのベルトラン氏も監督を解任されるなど、サイン盗みショックはまだまだ終わりそうにない。