【札幌記念】昨年は1~3着独占!イメージとは真逆の「激走ポジション」から浮上した逆転候補
突然ですが札幌記念(G2、札幌芝2000m)には、多くのファンが気づいていない「激走ポジション」があります。 先週の関屋記念では、『馬券率5割なのに人気なし!新潟芝1600mの「神ポジション」に該当した1頭』の記事で猛プッシュしたトゥードジボンが3番人気で快勝。 「長い直線が待ち受ける新潟コースであることが逆に安心感を生み、逃げ馬がマイペースで運びやすい状況が誘発されやすい」とお伝えしたとおり、芝1600mの重賞で1000m通過59秒6という超スローの流れを、ラスト3ハロン33秒3の上がりで逃げ切りました! 今週の札幌記念も関屋記念と同様、狙い馬はコースのイメージとは真逆。ズバリ「差し馬」に注目してください! ●23年 1着 プログノーシス(2人気) →道中11番手 2着 トップナイフ(9人気) →道中6番手 3着 ソーヴァリアント(4人気) →道中10番手 ●21年 2着 ラヴズオンリーユー(1人気) →道中7番手 ●20年 1着 ノームコア(2人気) →道中7番手 2着 ペルシアンナイト(6人気) →道中9番手 ●19年 1着 ブラストワンピース(3人気) →道中9番手 3着 フィエールマン(1人気) →道中10番手 意外にも直近5年の成績を振り返ると1~3着馬15頭のうち8頭、およそ半数を超える馬が、道中で中団~後方から競馬をしていたのをご存知でしょうか? 競馬歴が長くても、札幌記念が行われる札幌芝2000mは「逃げ・先行馬が有利」という印象を持っているファンの方は少なくないでしょう。しかし、日本一長い658.7mの直線を誇るにも関わらず逃げが決まりやすい新潟コースと同様、実際の結果はイメージと真逆。驚くほど差しが届いています。 このカラクリの秘密はコース設計にあり。一般的な競馬場を楕円形とすれば、札幌は円形に近い形をしています。ここがポイントです! 円形に近い札幌コースは4つのコーナーが『緩やかで大きなカーブ』で構成されていることで、本来減速すべき箇所でもスピードが落ちません。これにより直線が短くても末脚タイプの馬には致命的な不利とならず、加えて道中のペースが速くなりやすい札幌記念では差しが決まりやすいのです。 「直線の短い札幌だから差し・追い込み馬は軽視……」という安易な評価は禁物で、特に道中でポジションを押し上げられる自在性に優れた差し馬が狙い目です。 今年の出走馬だと連覇を目指すプログノーシスはもちろんのこと、札幌芝1800mで行われた札幌2歳Sを「9→9→5→3」の位置取りで4馬身差圧勝したジオグリフのレースぶりにも注目。コース適性は証明済で、22年皐月賞1着以来の勝利が期待できます!
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