「Ｔｒｕｅ　Ｂｌｕｅ　ＬＡ」のステッフェンさん（カメラ・安藤　宏太）

　ドジャース番記者歴１６年で、報道関係者内でも「ドジャース博士」として知られる米メディア「Ｔｒｕｅ　Ｂｌｕｅ　ＬＡ」のエリック・ステッフェン氏が７日（日本時間８日）、ポストシーズンで頂点を狙う加入１年目の大谷翔平投手（３０）への期待と、ド軍の強さの秘密を熱弁した。 　大谷は期待以上の活躍を続けているよね。プレーオフ初戦の２打席目にいきなり同点３ラン。打席に立つたびに何か大きなことをやってくれるという気にさせてくれる。彼は不可能を可能にする選手であり、今まで見た中で最も熱い選手だよ。大勢の選手がいるけど、そう思わせてくれる選手はほとんどいない。 　今年もドジャースはレギュラーシーズンでは強かった。１５年シーズンからフリードマンが編成本部長になってからずっと結果を出している。１２年にオーナーがグッゲンハイムグループになってからは毎年のように選手の総年俸がトップになるほど、大金を使ってきた。さらに球団組織を強めるために、マイナー選手が育つインフラ作りにも金を使ったことが肝だ。資金力はもちろんだけど、ロースター２６人枠に次ぐ２７、２８、２９、３０…人目の選手がしっかり用意されている。だからこそ故障者が出ても穴を埋めるし、トレードでいい選手も獲得できる。 　このプレーオフは投手陣が少し不安だけど、打線は非常にいい。昨年はこれ以上悪い結果はないというほどひどい３連敗だった。だから去年より悪い結果にはなりようがない。だから第１戦は山本が打たれたけど逆転で勝てた。それに今年は大谷がいる。これは最大の要素だよ。ベッツ、フリーマンの「ＢＩＧ２」に加えて大谷が入って「ＢＩＧ３」以上になった。大谷が彼ら２人よりすごい活躍を見せて、今までとは全く違うレベルに上がった。二刀流も早く見たいけどポストシーズンで投げる可能性は限りなく低い。万が一あるとしたら、まだ時間のあるワールドシリーズで１イニング。それも難しいとは思うけど彼に関しては何が起こるか分からないから（笑い）。 　彼がドジャースに入って良かったよ。活躍をたくさん見られるからね。私だけでなく、彼の立場から見ても、勝てていなかったエンゼルスから移籍したのはいいことだったと思う。ポストシーズンに立って、世界に紹介されることは素晴らしい。だからこそ、頂点に立ってほしいね。