運転手確保へ初の就業体験 八戸市営バス、退職予定自衛官対象に
路線バスの運転手不足が課題となる中、八戸市営バスを運行する市交通部は20日、同市の旭ケ丘営業所で退職予定の自衛官を対象としたインターンシップを初めて実施した。参加した自衛官は、バスの運転体験や自衛隊OBの運転手との懇談などを通じ、業務について理解を深めた。 4月から運転手の労働時間の規制が強まった「2024年問題」で、バス事業者は人材不足を懸念。一方、多くの自衛官が大型免許を取得しており、再就職先の選択肢の一つとなっている。 市交通部によると、今月5日現在の運転手の数は164人で、うち自衛隊OBは34人と2割を占める。 この日は50代の自衛官3人が参加。点呼や路線運行、車両点検などの運転業務を見学した後、実際に営業所内で大型バスと中型バスのハンドルを握り、乗り心地を確かめた。自衛隊OBの運転手との懇談では、勤務形態や運転の注意点などについて質問していた。 市交通部の鈴木伸尚次長は「インターンシップに参加し、業務内容について理解を深めてもらうことで、ミスマッチを防ぐことができる。採用につなげたい」と話した。
デーリー東北新聞社