志田彩良 1月クールで連ドラ2本同時主演も「本格的にブレイクしたと言ってもらえるよう頑張りたい」
「ネクストブレイク女優」座談会で名前が挙がった女優・志田彩良(24)が、芸能人生のターニングポイントとして挙げたのはやはり’21年放送の日曜劇場『ドラゴン桜』(TBS系)。父親からDVを受けるも、泣きながら父親を庇う優等生役が、観る人の心を揺さぶった。 【画像】志田彩良 まっすぐな決意「お芝居を、一生の仕事にしていく」 「『ドラゴン桜』に出演してから、街で声を掛けられることが増えました。現場でも『観てたよ!』と言っていただけるようになって、初めて身近なところで反響をいただきました」 志田のキャリアは意外に長い。小学6年生のときにスカウトされて芸能界入り。’13年から2年間、ファッション雑誌『ピチレモン』(学研プラス)のモデルとして活躍した。だが本人は、事務所に入った当初から演技の仕事に興味があったという。女優デビューを果たしたのは’14年。短編映画『サルビア』の主演をオーディションで勝ち取った。 「生まれて初めてのオーディションでした。自己紹介から雰囲気の作り方まで、マネージャーさんとたくさん練習しました。出演が決まった後、監督が『入ってきた瞬間の雰囲気でこの子だって思った』と言ってくださって、本当に嬉しかったです。監督はこの作品で私が初めてお芝居をすることを知っていて、優しく教えてくれました。姉弟で電車の事故に遭い、隣で亡くなった弟に手を伸ばすシーンでは、『自分も事故でケガしているのだから、もう少しだけゆっくりと手を伸ばして』など、細かく指示してくださったんです。ツラいなと思った記憶がまったくなく、『お芝居ってこんなに楽しいんだ』とワクワクする日々でした」 女優業に励む一方で、地元・神奈川の中高に進み、学業と両立させた。 「芸能とは関係のない一般の高校に通っていました。田舎にある高校だったので、友だちと一緒に自転車で田んぼ道を爆走したり、スーパーで買ったスイカを持って海に出掛けたり。誰からも芸能人扱いはされなかったです(笑)。そのおかげで、楽しく青春できました」 そんな高校生活を終えたあとに、志田は決断の時を迎えた。 「大学に進むか、女優業一本でいくか。そこに迷いはありませんでした。お芝居を一生の仕事にすると明確に意識した初めての瞬間でした」 だがしかし――志田が女優業への専念を決意してまもなく、コロナ禍によって芸能界は大打撃を受けることになった。 「緊急事態宣言を受けて、主演を務める映画『かそけきサンカヨウ』がクランクイン直前に撮影延期になりました。でもそれで下を向くことはなかったです。もう少し役について考える時間がほしかったので、逆にラッキーだと考えました。父親の再婚によって突然義理の妹ができる女子高生の役でした。 ちょうどその頃、親戚の赤ちゃんと一緒に暮らすことになったんです。私が家事や赤ちゃんのお世話などをして、役柄の擬似体験ができた。その甲斐あって、料理のシーンで『手際いいね』と褒めていただけました(笑)」 努力は裏切らない。コロナ禍にめげることなく、逆にプラスに捉えてキャリアを重ねるなかで、評価はどんどん高まっていった。『ドラゴン桜』を経て、今年の1月クールで『消せない「私」―復讐の連鎖―』(日本テレビ系)と『こんなところで裏切り飯』(日テレ/中京テレビ系)の連ドラ2本同時主演を務めた。 「(『消せない――』は)人生を台無しにされた主人公が、復讐を遂げていく役でした。かなりの難役ですが、以前から挑戦してみたかった狂気的な役柄だったので、悩む時間も含めていい経験になりましたね。嬉しくも悔しくもありますが、何年も前から『ネクストブレイク』と言っていただいているので、連ドラ初主演を機に、そろそろ本格的にブレイクしたと言ってもらえるよう頑張りたいです」 10代の頃に口にしていた目標は「朝ドラヒロイン」。そのまっすぐな決意で、一直線に突き進むに違いない。 『FRIDAY』2024年4月19日号より
FRIDAYデジタル