「あわしまマリンパーク」7月12日営業再開 今村社長「できるところから」
2月に閉園した沼津市の離島・淡島の水族館「あわしまマリンパーク」は9日、新しい運営体制で7月12日から営業を再開すると発表した。経営再建のため、入場料は値上げする方針。4月に前オーナー会社から経営権を取得し、新社長に就任した放送作家の今村クニト氏は「水族館を普通の状態に戻すまでまだ時間がかかる。動物ショーはまだ再開できないが、できるところから始める」と運営方針を示した。 9日に地域住民らを招いて開いた内覧会で発表した。値上げ額は検討中で、ショー再開は7月下旬を見込む。現在、老朽化したアシカショー観客席の修繕を進めている。前オーナー会社に解雇された従業員を再雇用し、新規雇用を合わせた49人体制で再開するという。 人気アニメ「ラブライブ!サンシャイン!!」の聖地として知られる同水族館は2月、老朽化などを理由に閉園した。4月にオーナー会社が変わったが、施設の所有権や負債に関する問題を抱えていて、解決を急いでいる。前オーナー会社が実施したクラウドファンディングの返礼品も一部が未発送といい、今村社長は「最後の一人に届くまで前オーナー会社に要望する」と説明した。 餌代や光熱費、人件費などで閉園中も維持費に毎月500万円かかるため、入場料の体系を見直す。 今村社長は将来的に、メディア関係者でつくる団体「DAAAMO(ダーモ)」が同園のコンテンツ制作を支援することも明らかにし、「個人や企業、団体の力をお借りして水族館と周辺地域を盛り上げたい」と述べた。
静岡新聞社