子どもの将来を考えると理系のほうが安定して稼げるのでしょうか? 学費とあわせて考えるとどちらがよいですか?
文部科学省「私立大学等の令和5年度入学者に係る学生納付金等調査結果について」より筆者作成 初年度の時点で、理系学部が文系学部を約34万円上回っています。また、授業料に年間約34万円の差があることから、4年間合計では理系学部の学費が文系学部を約130万円以上上回る計算です。 ◆国公立大学に進学すれば費用の差はない 国公立大学に進学した場合は、国が定めた国立大学の授業料等の標準額(※)に準じて学費が設定されているため、原則として文系、理系で負担額に差は生じません。将来の収入の安定と学費の負担をおさえることを両立させたいならば、理系の国公立大学が進学先の第一選択肢になるでしょう。 ※授業料:53万5800円、入学料:28万2000円
将来安定して稼ぎたいなら理系のほうが有利な可能性がある
独立行政法人経済産業研究所の分析では、理系出身者は文系出身者と比べて、平均年収や正規雇用の比率、役職者の比率が高いというデータが示されています。卒業後にどのような職業に就くかなどにもよりますが、理系に進学したほうが、将来的な収入の安定を望みやすいと言ってよいでしょう。 ただし、私立大学に進学した場合は理系のほうが文系よりも学費が高い傾向があります。費用をおさえたいならば、国公立大学進学を目標に据えるのがおすすめです。 出典 独立行政法人経済産業研究所 RIETI – 理系出身者と文系出身者の平均年収の比較 独立行政法人経済産業研究所 理系出身者と文系出身者の年収比較-JHPS データに基づく分析結果- 厚生労働省 令和4年賃金構造基本統計調査 結果の概況 文部科学省 私立大学等の令和5年度入学者に係る学生納付金等調査結果について e-Gov法令検索 国立大学等の授業料その他の費用に関する省令 執筆者:FINANCIAL FIELD編集部 ファイナンシャルプランナー
ファイナンシャルフィールド編集部