トランプ氏「FBI解体」訴えるパテル氏の長官起用検討 報道官に最年少27歳女性を登用
【ワシントン=坂本一之】米CNNテレビ(電子版)は15日、トランプ次期大統領が連邦捜査局(FBI)長官に国防長官代行の首席補佐官を務めたカシュ・パテル氏の起用を検討していると報じた。パテル氏はトランプ氏を捜査してきたFBIの解体を訴えている。トランプ氏は同日、大統領報道官に史上最年少となる女性のキャロライン・レビット氏(27)を起用すると発表した。 CNNによると、トランプ氏は大統領1期目の2017年に指名したクリストファー・レイ現長官を解任し、自身の熱烈な支持者であるパテル氏の登用を検討。FBI長官の任期は政治的な中立性を保つため大統領より長い最大10年だが、体制転換を図る意向だ。 これまでにパテル氏は、FBI本部を閉鎖し、職員を各地に送って警察として捜査させる考えなどを示していた。ただ、人事承認権を持つ上院が支持するかは不明。 トランプ氏は15日、エネルギー関連産業の強化を図る「国家エネルギー会議」を立ち上げて、議長に中西部ノースダコタ州知事のダグ・バーガム氏を充てると発表した。バーガム氏は内務長官も兼任する。 大統領選で陣営の報道担当を務めたレビット氏の大統領報道官への起用に関しては声明で、「『米国を再び偉大にする』とのメッセージを国民に伝える手助けをしてくれる」と強調した。 一方、米主要メディアは15日、国防長官起用が12日に発表された退役軍人で保守系テレビ司会者のヘグセス氏について、17年に性的暴行容疑で警察の捜査対象となっていたと報じた。同氏は訴追されず、弁護士が違法行為を否定しているという。政権移行チームが今後の対応を協議している。