疲れの原因は甘いもの?スイーツ好きは知っておきたい「ビタミンB1」不足にならないためのポイント
コーヒーのお供に、疲れた時などスイーツがあるとなごみますが、つい食べ過ぎる時はありませんか?糖質の多いスイーツをとり過ぎると代謝に関わるビタミンB1が不足してしまい、疲れやだるさを引き起こすおそれがあります。不足させないためのポイントを解説します。 〈回答を画像で見る〉スイーツ好きは知っておきたい「ビタミンB1」不足にならないためのポイントは? ■ビタミンB1はどんな栄養素? ■■ビタミンB1の働き ビタミンB1は糖質をエネルギーへ変える時、サポートする働きがあり欠かせないビタミンです。そのほかにも脳や神経の働きを維持するという役割もあります。 ■■ビタミンB1が不足すると心配なこと ビタミンB1が不足すると糖質の代謝が滞ってしまい、疲労物質などが蓄積して疲れやだるさを引き起こすおそれがあります。調査によると日本人のビタミンB1の摂取量は男女ともに推奨量をやや下回っており不足気味となっています。 ■食事でとるポイントとは? ■■ビタミンB1の多い食品を取り入れる ビタミンB1は肉類に比較的多く、中でも豚肉に多く含まれています。もも肉で比較すると豚肉には牛肉や鶏肉の10倍近い量が含まれており、1食(80g)で1日に必要とされている量の半分ほどがとれます。ビタミンB1をたくさんとりたい時は豚肉の利用がおすすめです。ビタミンB1が豊富な肉類ですが、脂身が少なめのものを選ぶようにしたり、食べる頻度や量に注意して過食には気を付けましょう。 その他はうなぎ、さば、ぶりなどの魚や枝豆、大豆製品などにも多く含まれています。 これらを食べる時、アリシンを含むねぎ類・にんにく・にらを一緒に摂ればビタミンB1の吸収アップに役立ちますよ。 ■■主食を玄米、全粒粉へ置き換える ビタミンB1は穀類の外皮や胚芽に多く含まれているので、玄米や胚芽米、全粒粉などの茶色く精製度が低い米や小麦を利用すると摂取しやすくなります。 100gあたりのご飯やパンをそれらに置き換えた場合のビタミンB1量は、「白米ごはん0.02mg」→「玄米ごはん0.16mg」、「食パン:0.07mg」→「全粒粉パン:0.17mg」となり、倍以上の摂取ができます。 主食は毎日食べるので変更すれば効率よくビタミンB1がとれます。いつものごはんやパンを1日1回でも変更してみてはいかがでしょう。 ■■煮汁ごと食べる料理を ビタミンB1は水溶性で熱に弱く、さらに水に溶けやすい性質があります。調理方法や食べ方でその量はぐっと減ってしまいます。焼く、スープにするなどゆで汁や煮汁ごと食べれるような料理にすればビタミンB1を余すことなくとれるのでおすすめです。 ■まとめ スイーツの食べ過ぎだけでなく、ご飯などの主食や飲酒が多い場合もビタミンB1が不足しやすくなります。ビタミンB1はからだに貯蔵できず、使われなかったものは尿として排出されるため、毎日継続しての摂取が必要です。スイーツなどを食べすぎたなと思ったら、ビタミンB1を意識した食事を心がけましょう。 【参考文献】 ・文部科学省:日本食品標準成分表(八訂)増補2023年 ・厚生労働省:令和元年 国民健康・栄養調査報告 ・厚生労働省:日本人の食事摂取基準(2020年版) ライター/木町ゆうこ 管理栄養士として病院や自治体で様々な病気や年代の方の栄養管理を経験。現在はフリーランスで栄養相談やコラム執筆などの活動をしている。 協力/NS Labo
NS Labo(栄養サポート研究所)