ラグビー日本代表の未来を託したいU20世代 名将エディーが大学で見つけた早稲田・帝京・明治・慶應の4人
【超速ラグビーに合ったプレーが高評価】 続いて紹介するのは、帝京大学2年のPR森山飛翔(もりやま・つばさ)。身長180cm・体重112kgの見事な体躯を誇る森山は6月、日本代表に準ずるJAPAN XVメンバーのひとりに選ばれて、マオリ・オールブラックス戦に途中出場した。 森山は京都出身で、6人兄弟の末っ子。兄ふたりはリーグワンでプレーしており、彼自身も京都成章高校で1年からレギュラーを獲得して花園準優勝に貢献した逸材だ。高校3年時はNo.8を務めたが帝京大では右PRに戻り、昨シーズンはルーキーで10試合に出場。主に控えからの選手ながら大学選手権優勝に貢献した。 森山は5月末の菅平合宿でのアピールが功を奏し、6月の日本代表メンバーには最年少FWとして選出された。「ボールキャリーやオフザボールの動きが評価されたのかな」と語る。 代表では、貴重な経験も積めたという。元オールブラックスの名PRオーウェン・フランクス(日本代表アシスタントコーチ)とスクラム練習に取り組めたことだ。「オーウェンさんと組んで、最初は(指導してくれる)技術よりも感動のほうが大きかった(笑)」(森山)。この経験を糧に、今シーズンは4連覇を目指す帝京大のFWの中心としてスクラムでチームを引っ張る覚悟だ。 3人目は明治大学2年のWTB海老澤琥珀(えびさわ・こはく)。7月のU20世界大会で3試合6トライを挙げ、8月に初めて日本代表に招集された。 東京都出身で、中学時代はHOとしてプレーしていたが、兵庫の強豪・報徳学園でWTBに転向。2年時からレギュラーを務め、3年時には春の選抜と夏のセブンズで優勝するも、花園では準優勝に終わった。 昨シーズンは明治大で「11番」のレギュラーを掴み、大学選手権決勝を含む6試合で5トライを挙げた。そのスピードと決定力がジョーンズHCに評価され、「超速ラグビーに合ったプレーをしている」と称賛された。 代表合宿に参加した海老澤は「すごく刺激をもらえました。こういう機会を与えてもらうことで、これまで見えてなかったものが見えてきた」と自信を深めたようだ。合宿ではジョーンズHCからも「エビー」と呼ばれるほど可愛がられている。今季も紫紺のエースとしてトライを量産すれば、日本代表への道もさらに明るくなってくるだろう。