【社会人野球】プロ入りを目指すENEOSの新四番・山田陸人「中軸としての役割を果たしたい」
クリーンアップ2人が抜けて
社会人野球のシーズン幕開けとなるJABA東京スポニチ大会が、3月9日に開幕する。 【選手データ】山田陸人 プロフィール・寸評 ENEOSの「新四番」として期待されているのは、入社2年目の山田陸人(明大)だ。 2023年、大きな動きがあった。 昨季まで11年プレーした左の強打者である四番・山崎錬(慶大)が現役引退。また、五番・度会隆輝(横浜高)が高卒3年目の昨年10月、横浜DeNAからドラフト1位指名を受けた。クリーンアップ2人が抜けた。山田は力を込めて言う。 「打線が落ちた、とは言われたくない」 桐光学園高(神奈川)を経て、明大では3年春に打率.500で首位打者を獲得。副将となった4年春は打率.305、1本塁打、8打点で東京六大学リーグ戦優勝に貢献した。同秋、チームは春秋連覇で、明治神宮大会も制したが、山田はベンチを温める機会が多かった。「目標設定が良くなかった。数字にこだわらず、チームが勝てばいい、と。ぼんやりしてしまったところが反省点です」。ただ、下を向く暇はない。主将・村松開人(中日)をサポート。学生野球の有終の美を飾ったのだった。 村松は4年春、右膝の手術明けのため、常時、出場することができなかった。ドラフトをかけた秋、懸命にプレーする姿が脳裏に残る。 「開人は、覚悟が違う。取り組み、生活からすべて、別次元。自分とは意識レベルが異なる。社会人で多くを吸収しようと思いました」 ENEOSでは入社1年目、多くの経験を積んだ。オープン戦ではチーム最多13本塁打と長打力を披露した一方で、主に守った三塁守備に課題を残したという。公式戦でもJABA四国大会、JABA北海道大会で、ともに3ラン。7月の都市対抗では出場機会がなかったが、準々決勝に進出した11月の社会人日本選手権では、四番・山崎、五番・度会の前を任される「三番・三塁」で、3試合に出場した(9打数1安打)。 「京セラドームでも、思ったほど、緊張することはありませんでした。今年は心と体、そして技術を上げて、公式戦で結果を残したい」 今季の目標を語る。 「都市対抗優勝。日本選手権優勝。レギュラーを奪取して社会人ベストナイン受賞。そして、プロを目指していきたいです」