都会から地方にやってきた2人の新人医師、週の半分は東京で“コンサル業” 人口8500人の町にきたワケ #令和に働く
医療現場が抱える問題を根本的に解決したいと考える2人は、研修医育成プログラムで学んだ知識や、コンサルとしてのスキルを活かし、津南病院の経営に関する会議でも積極的に議論に参加している。 ダブルワークの医師を採用するのは、津南病院にとっても初めての試みだ。入院患者を2人で受け持つことで、引き継ぎや治療方針を共有することに大変さはあるものの、それ以上にメリットが大きいと林院長は話す。 「へき地の病院が若手医師を確保することは大変困難。ダブルワークで都会の病院とへき地の病院それぞれで勤務することは、若手医師・へき地の病院双方にとってメリットがある。若い2人に今の医療を津南病院に吹き込んでほしいし、病院の活性化には若い力が大事だと思っている。今後も若手医師が来やすい工夫が出来れば」
■“医師不足”の新潟から新たな風を
「若手医師でありながら、多くの患者を診ることができ、院内の変革ができるという点で、ものすごく病院に貢献しているという感覚があってやりがいがある」と話す木村さんが見据える将来像は… 「今の地域に求められている医療ってなんだろうということを考え続ける。そういう医者が増え続けるべきだと私は思うので、そういう人を増やしていけるような人間になりたい」
一方の宮城さんは、これからも新潟の医療に関わっていきたいと話す。 「医者としての自分が必要とされるのであれば、医者としての働き方も続けたいと思いますし、反面、5年以内にはビジネスの方でもしっかりとした立場を築ければ。東京・新潟の二重生活がずっと続くのかもしれないが、どこで働くかにこだわらずに、自分が何をその時にしたいのか、誰に求められているのかを考えてこれから仕事をしていきたい」
医師とコンサルという二足のわらじを履く若い力が、地域医療の課題解決へ新たな風を吹き込んでいる。 ※この記事は、NST新潟総合テレビとYahoo!ニュースによる共同連携企画です。