北川景子、稀代の女性興行師40年の半生演じる 山崎豊子原作「花のれん」ドラマ化決定
北川景子(河島多加役)コメント
ーーオファーを受けたときのお気持ちを教えてください
私は元々、「大地の子」や「二つの祖国」など山崎豊子先生の作品の大ファンなんです。実は両親も先生の作品が好きで、実家には文庫本が揃っていたので中学時代、夢中になって読んだことを覚えています。だからオファーをいただいたときは、まさか自分が山崎先生の作品に出演できるなんて…と驚きましたし、とてもうれしかったです。
ーー女性プロデューサーの先駆け的存在・河島多加という役柄を演じて感じることは?
彼女の人生の“濃さ”ですね。この作品で私は多加の40年間の半生を演じるのですが、朝、子ども時代の久男とかるたで遊ぶシーンを撮影したと思ったら、夜には成長した久男に召集令状が舞い込む辛い場面を撮るなど、朝夕で一気に年齢を重ねる状況があるので、毎日が“激動”です。1シーンごと体当たりで挑むのが精一杯の日々ですが、それだけ多加の人生が激動かつ濃密だったんだなと感じています。 演じていて感じるのは、多加はとても強い女性だなということ。特に夫亡きあと、息子を育てながらひとりで寄席を拡大していったところは気丈でタフだなと思いますし、明るく前向きな女性なので演じながら彼女に励まされ、勇気をもらっているような気がします。
ーー演じる上で心がけているところがあれば教えてください
多加は大阪・船場の商人なので、まずは船場ならではの言葉を忠実に表現したいという思いがあります。今回、船場の言葉を初めてきちんと勉強したのですが、私たちが知っている大阪弁でもなく、京都の言葉とも違って、初めて聞くイントネーションもありました。船場の言葉は多加という女性を演じる上で大切な要素ですので、そこはできるだけ丁寧にやりたいと思って気をつけています。あとは、この作品は京都で撮影する正当派時代劇でもありますので、伝統美、形式美をしっかり表現するため、お芝居とは別に所作や佇まいにも気をつけています。