【Playback箱根駅伝】第68回/山梨学大が出場6回目で初優勝!史上初の留学生リレーも
2024年に箱根駅伝は第100回大会を迎える。記念すべき100回に向けて、これまでの歴史を改めて振り返る『Playback箱根駅伝』を企画。第1回大会から第99回大会まで、大会の様子を刻んでいく。(所属などは当時のもの) 第68回箱根駅伝総合成績をチェック
第68回(1992年/平成4年) 山梨学大が独走V、大東大・奈良が2度目の5区区間賞
出雲駅伝を制した山梨学大、全日本大学駅伝を大会新で圧勝した日大、両駅伝で2位、3位を占めた前回王者の大東大による3強の争いと見られた1992年大会。予選会を通過した神奈川大が18年ぶりの出場を果たした一方、前年まで44回連続出場中だった東洋大が姿を消した。 1区では早大の武井隆次(2年)が中盤に抜け出し、2年連続区間新でトップ中継。中大が47秒差の2位につけ、優勝候補の日大、山梨学大、大東大が4~6位で続いた。 2区では同区間で3年連続区間賞獲得中のジョセフ・オツオリ(山梨学大4年)がまたも3人抜きの好走で2位まで押し上げたが、それを上回ったのが順大の本川一美(2年)だった。9位で発進すると、15秒先にスタートしたオツオリを11km付近で抜き去り、そのまま後続に49秒差をつけてトップ中継。区間2位のオツオリに1分04秒、同3位の松井紀仁(日体大2年)に2分18秒差をつける圧倒的な区間賞だった。 このリードを少しでもキープしたい順大だったが、3区に起用された山梨学大の“もう一人の留学生”ケネディ・イセナ(4年)が区間新の快走で逆転。出場した過去2大会は8区区間15位、7区区間3位と同期のオツオリの陰に隠れがちだったが、最後の箱根路で大仕事を果たした。 史上初の“留学生リレー”で1分23秒の貯金を作った山梨学大は、そのまま初の往路優勝を達成。復路でも6区・廣瀬諭史(3年)、8区・下山保之(4年)の区間賞などでリードを拡大し、創部7年目、出場6回目にして歓喜の総合初優勝を飾った。 4区、7区、10区で区間賞を獲得した日大が2位。1区区間9位、5区区間15位と苦しみながら、2年連続の復路優勝を達成した順大が3位に食い込んだ。3連覇を狙った大東大は5区・奈良修(3年)の区間新で9位から4位まで押し上げたものの、復路で順位を落として5位に終わった。 参考文献:箱根駅伝90回記念誌(関東学生連盟)
月陸編集部