箱崎みどりアナウンサーおすすめ!GW展覧会 ~美術館が動物園に? 今日、観に行きたい展覧会3選
【箱崎みどりのおさんぽアート】美術館や博物館へ足を運ぶのが大好きなニッポン放送アナウンサー・箱崎みどりが、おすすめの展覧会をご紹介します ―― 今回はゴールデンウイークにおすすめの展覧会を一挙にご紹介します。日本編を、まずお届けしますね。
企画展 ライトアップ木島櫻谷 ― 四季連作大屏風と沁みる「生写し」
ひとつめが、六本木の泉屋博古館東京で開催中の「ライトアップ木島櫻谷」。 近代の京都画壇を代表する存在として再評価されている日本画家、木島櫻谷(このしまおうこく)の展覧会で、四季を描いた大屏風と動物たちがテーマです。
展示はまず、大阪に茶臼山の住友家本邸のために描かれた大屏風から。
桜、燕子花、菊、雪の中の梅と、美しい四季の風景が一堂に会した展示室は壮観!
そして、可愛らしい動物たち! 木島櫻谷は、明治10年生まれですが、円山応挙に始まる円山派、応挙に学んだ呉春を祖とする四条派、それぞれの流れを汲んでいるそうです。
そうした先人たちの、鯉、猫、狸、栗鼠などを、生き生きと、ふんわりとした毛並みも感じられるような筆致で描いた作品、そして、その歴史を学んだ櫻谷の動物たちをたっぷり観ることができます。
明治の作家らしく、ライオンも屏風の中に。 木島櫻谷が描いた四季と動物たちを楽しめる「ライトアップ木島櫻谷」は、泉屋博古館東京で、5月12日(日)までです。 ※写真は、主催者の許可を得て掲載しています。
どうぶつ百景 江戸東京博物館コレクションより
続いて、同じく動物をテーマにした展覧会です。 東京ステーションギャラリーで開催中の「どうぶつ百景 江戸東京博物館コレクションより」。江戸東京博物館のコレクションから、動物を描いた美術品や工芸品がずらっと並びます。 馬や、犬・猫など、身近にいたことが想像しやすい動物たちだけでなく、
蛍狩りの様子などなど。
中でも面白かったのが、この2枚。 江戸時代には、珍しい動物を見せる見世物小屋もあったそうですが、そこで虎として皆に披露されたのが、こちらの絵。日本には、虎がいなかったので、豹を虎と混同していたのだとか。豹は、虎のメスだと思われていたそうです。