【オーストラリア】日産のEVから電力供給、CSIROが試験
オーストラリア科学産業研究機関(CSIRO)とニューサウスウェールズ(NSW)州の電力公社エッセンシャル・エナジーは15日、日産自動車の電気自動車(EV)「リーフ」を使用し、EVから送電網に電力を供給する試験を開始すると発表した。EVが全国的なエネルギーソリューションとして使用できるかどうかをテストするのが目的で、来年3月まで継続する予定という。ウエスト・オーストラリアンが伝えた。 テストはエッセンシャル・エナジーがNSW州ポートマッコーリーに保有するイノベーション・ハブで実施。太陽光発電パネルを備えた研究室に住宅のような環境を整え、テレビやプールポンプ、温水システム、冷蔵庫、食器洗い機、衣類乾燥機などの家電製品を設置し、EVのバッテリーに蓄えられた電力が必要に応じて一般家庭に供給できるかどうかをテストする。 CSIROのベーレンス博士は、日中に太陽光パネルによって発電された電力をEVに蓄えれば、一般家庭向けの蓄電池として使用可能だと説明。現在も蓄電池を購入して自宅に設置することはできるが、蓄電池の容量はEVの電池の5分の1にとどまるという。 エッセンシャル・エナジーのジェンナー最高執行責任者(COO)は、EVのバッテリーを利用することで電力網への追加投資のコストが削減できると述べている。